2013 Fiscal Year Research-status Report
植物病院及び植物医師の社会展開による多面的波及効果の検証
Project/Area Number |
25660283
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福田 一徳 東京大学, 農学生命科学研究科, 講師 (50615268)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 将典 東京大学, 農学生命科学研究科, 助教 (20615273)
中山 万奈美 東京大学, 農学生命科学研究科, 研究員 (70523588)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 地域活性化 / 農業活性化 / 緑地保全 / 高齢者 / 国際情報交換 |
Research Abstract |
平成25年度は、主に以下の3点を行った。 1.効果測定手法の検討: 本研究の目的は、植物病院と植物医師による植物病の蔓延防止に向けた取組みが社会にもたらす多面的効果(地域社会活性化、農業活性化、高齢者等の健康増進、緑地保全等)を具体的に検証することである。これらの効果を適切に検証するための調査手法について、国内外の関連事例を幅広く参照しつつ、①調査対象項目、②調査対象者、③データ収集手法、④データ分析手法、の4点について検討を行った。 2.アンケート調査の実施: 上記検討結果を踏まえ、千葉県柏市において延べ数百名のコミュニティ植物医師を対象にアンケート調査を行った。コミュニティ植物医師は、同市の住宅地・緑地・農地において植物病の蔓延防止に向けた様々な活動を行っており、その活動のもたらす具体的効果をアンケート調査によって把握することを目指した。調査結果については、現在分析を進めているところである。 3.海外の先進事例調査: 韓国および台湾の研究者に対してヒアリングを行い、韓国および台湾における植物病院・植物医師の活動状況等について調査を行った。台湾における植物病院開設状況、専門人材(植物医師等)育成を目的とする大学院プログラムの内容、韓国における専門人材資格認定制度の内容等について有益な情報が得られたことから、これを踏まえて我が国における植物病院および植物医師に係る制度設計のあり方について検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では、平成25年度に効果測定手法の検討を行い、平成26・27年度に具体的な効果測定を実施する予定であったが、実際には平成25年度に第1回目の効果測定のための調査を実施することができた。この調査実施を通じて、自治体および調査対象者との協力体制の構築、効果測定手法の精緻化に向けた課題の明確化を図ることができた。これらを踏まえて、平成26年度以降も研究を円滑に継続・発展させることができるものと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
第一に、平成25年度に実施したアンケート調査の結果の分析を進める。第二に、同調査の結果を踏まえ、効果測定手法の精緻化に向けた改善を行った上で、平成26・27年度にあらためて効果測定のための調査を実施する。第三に、海外の先進事例を参考にしつつ、植物病院と植物医師による植物病の蔓延防止に向けた取組みを全国各地に展開する上での課題を整理する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初計画では、植物医師の活動が農業生産性に与える効果を測定するための圃場実験を平成26年度前半に実施する予定であり、そのために必要な物品を平成25年度中に購入する予定であった。しかし、平成25年度にアンケート調査の実施を先行して行ったため、圃場実験は平成26年度後半に延期することとし、実験に必要な物品の購入も平成26年度に行うこととした。以上の理由から、次年度使用額が生じた。 次年度使用額については、平成26年度後半に実施する予定の圃場実験に必要な物品の購入に充てる計画である。
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Research Products
(1 results)