2013 Fiscal Year Research-status Report
生体模倣カクテル試薬を用いた『薬物の潜在的リスク評価システム』の開発
Project/Area Number |
25670008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大江 知行 東北大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (10203712)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 貴章 東北大学, 薬学研究科(研究院), 講師 (40344684)
李 宣和 東北大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (60519776)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 反応性代謝物 / トラッピング試薬 |
Research Abstract |
薬物の反応性代謝物は、タンパク質・DNAとの共有結合を介し想定外の副作用を惹起する。そのため医薬品開発現場では、反応性代謝物の分析・反応性評価に、グルタチオンで捕捉・解析するトラッピング法が汎用されている。しかし、Cys以外の共有結合を評価できない事、LC分離によるスループットの低さ、MS/MS解析の煩雑さなどの課題を残す。そこで、従来法の欠点を克服するため、求核性アミノ酸側鎖およびDNAをモチーフとした試薬カクテルを調製し検討した(Arg型, 1-methylguanidine, D0/D3; Cys型, 2-mercaptoethanol, D0/D4; His型, 4-methylimidazole, D0/D5; Lys型, n-butylamine, D0/D9; DNA塩基型, 2’-deoxyguaninosine, 13C015N0/13C115N2; 非標識体:標識体=1:1)。モデル代謝物にはN-acethyl-p-benzoquinone imine、ketoprofen-N- hydroxysccinmide、2-oxoticlopidineなどを用いた。その結果、各プローブは、保存・インキュベート中安定であった。MSのイオン化は、測定対象の相違に寛容かつ高流速での使用が可能なAPCIを選択した。またショートカラムを用いたLC条件を最適化し、1サンプル1.8分の測定が可能であった。捕捉したモデル代謝物は、ダブレットピークの質量差により、反応点を同定出来た。質量差が同じArgとDNA型プローブの付加体は、デオキシリボースのインソース脱離(-116 Da)で分別出来た。また、グルタチオンで捕捉困難なアルデヒド類も、Lys型プローブ付加体として検出出来た。ミクロソーム中で生成したacetaminophenの代謝物もCys型プローブ付加体として確認出来た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.トラッピング試薬のデザインと調製(平成25年度中を計画):終了 2.試薬の評価(平成25年度後期~平成26年度前期を計画):前倒し終了 3.検出系の評価(平成25年度前期~平成26年度前期を計画):前倒し終了 4.前処理の検討(平成25年度後期~平成26年度前期を計画):継続中 5.in vitro代謝系での応用(平成26年度中を計画):前倒し開始、継続中
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Strategy for Future Research Activity |
継続中の『前処理の検討』、『in vitro代謝系での応用』は、各々以下の様に行う。 前処理の検討:オートサンプラーやMALDIプレートに直接サンプリング可能な96穴型の固相抽出(C18等)を用い、洗浄条件・溶出条件を最適化し、回収率等を検討する。 in vitro代謝系での応用:モデル薬物を用い、肝ミクロソーム系での方法論を確立する。さらに、CYP種ごと(3A4、1A2、2C9など)で評価可能か検討する。 加えて、更なるハイスループット化・自動化・高感度化を考慮したFIA-ESI-MS/MS(イオントラップ型)、マイクロフォーカスMALDIプレートを用いるMALDI-MS/MS(イオントラップ型)も検討する。更にアイソトープパターンを認識して行うisotope pattern dependent MS/MSを用い、自動判別システムの可能性を検討する。
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Research Products
(7 results)