2013 Fiscal Year Research-status Report
Notchシグナルの人為操作を目指した新規ツールと活性測定法の創出
Project/Area Number |
25670020
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
伊藤 素行 千葉大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (20377906)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | Notch |
Research Abstract |
Notchシグナルは様々な組織の発生に関わる重要な細胞間シグナル伝達経路の一つである。従って、Notchシグナルを人為的操作することができれば、胚性幹細胞(ES細胞)やiPS細胞などの多能性細胞から目的細胞への分化誘導法として、有用である。しかしながら、Notchシグナル伝達経路の人為的制御手段は不足しており、より挑戦的かつ網羅的な研究が必要である。本研究では、この問題を解決するため、1)Notchシグナルを活性化・阻害するツールの作製、2)Notchシグナルの定量的かつ経時的活性測定系の樹立、3)ES細胞やiPS細胞へ1)で作製したツールの分化系列かつ時期特異的添加による分化制御の検証を行い、Notchシグナル調節による細胞分化の人為的操作法の樹立を目的とする。本年度は、1-a) 固相化リガンドタンパク質の作製:固相化Jagged1タンパク質の作製およびDelta4リガンドの部分断片を含むタンパク質の調製を行った。いずれも目的タンパク質のアミノ酸配列から推測される分子量より大きいサイズで検出されたため、糖鎖などの翻訳後修飾が起こっていることが示唆された。1-b) Notchリガンドファージ抗体作製:Delta4ファージ抗体作製のため、抗原タンパク質の作製を行った。1-c) Notch活性調節ツールの選択・最適化:Delta4タンパク質の活性をNotchシグナル応答性発光レポーターを用いた定量的・経時的活性測定法を確立した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
目的とするリガンドタンパク質の種類によって、発現量の違いが有り、十分な量のタンパク質が確保できないものがあることがわかった。それらについては、培養条件などを検討し、十分な発現量の得られる方法を探索中である。
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Strategy for Future Research Activity |
固相化リガンドタンパク質の作製:25年度に引き続き、Delta1, Jagged1固相化リガンドタンパク質の作製と最小断片化を行う。1-b) Notchリガンドファージ抗体作製:25年度に引き続き、 Delta1, Jagged1,2 の抗原用タンパク質調製と抗体スクリーニングを行う。これら抗体の単離後、免疫抗体染色によって抗体の特異性および認識強度を解析する。2-b) Notchシグナル応答性発光レポーターを導入した細胞株樹立TP-1プロモータの下流にルシフェラーゼ遺伝子をつなげたレポータを複数の細胞株へ導入し、ゲノム挿入の位置効果によるプロモータへの影響がない細胞株クローンを取得する。
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Research Products
(1 results)