2014 Fiscal Year Annual Research Report
動脈硬化症に関連する長鎖ノンコーディングRNAの探索と核酸創薬
Project/Area Number |
25670028
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小比賀 聡 大阪大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (80243252)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 剛史 大阪大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (80636994)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 長鎖ノンコーディングRNA / 核酸医薬 / 動脈硬化症 |
Outline of Annual Research Achievements |
動脈硬化は死因の上位を占め、既に形成してしまった動脈硬化を縮退させる治療法が切望されている。長鎖ノンコーディングRNA(lncRNA)は、タンパク質に翻訳されない200塩基長以上のRNAとして認知され、近年、癌を中心とした様々な疾患関連lncRNAも見出されている。そこで本研究では動脈硬化を安定化・縮退するための新しい方法論として、本疾患に関わるlncRNAを探索し、制御することにより動脈硬化症を治療する方法を探索する。すなわち、動脈硬化形成過程で中心となるマクロファージの性質を悪化させうるlncRNAを探索し、独自の人工核酸技術を用いて活性を制御することにより、動脈硬化抑制の可能性を検証することとした。初年度には、マウスより単球の単離、マクロファージへの分化を試みた。マウスの大腿骨より取り出した単球をマクロファージへ分化誘導をした後、各種薬剤を用いて極性化を試みた。極性化マクロファージに特徴的なマーカーの発現を確認することができた。本年度は、引き続きマクロファージの安定的培養を目指し、培養条件の最適化を行った。マクロファージの極性化を見極める代表的なマーカーであるArginaseを用いて検討を進めていたが、発現量が少なく正確な判断が困難であったため、種々のマーカータンパク質について検討を行い、発現量が高くシグナルノイズ比が十分に確保できる幾つかのマーカーを同定することができた。極性化細胞からRNAを抽出し、lncRNAの探索を進めた。アレイを用いた解析の結果、発現量が大きく異なる興味深いlncRNAを見出すことに成功した。他方で、我々の開発してきた人工核酸の単球、マクロファージへの移行性について検討したところ、効率良く細胞内へ取り込まれ活性を示すことを明らかにした。今後は、lncRNAの機能を効率良く阻害する化学修飾法について検討を進めていきたい。
|
Research Products
(3 results)
-
[Journal Article] Amido-bridged nucleic acids with small hydrophobic residues enhance hepatic tropism of antisense oligonucleotides in vivo.2015
Author(s)
1.Yamamoto, T., Yahara, A., Waki, R., Yasuhara, H., Wada, F., Harada-Shiba, M. and Obika, S.
-
Journal Title
Org Biomol Chem.
Volume: 13
Pages: 3757-3765
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
-
[Journal Article] Sulfonamide-Bridged Nucleic Acid: Synthesis, High RNA Selective Hybridization, and High Nuclease Resistance.2014
Author(s)
2.Mitsuoka, Y., Fujimura, Y., Waki, R., Kugimiya, A., Yamamoto, T., Hari, Y. and Obika, S.
-
Journal Title
Org. Lett.
Volume: 16
Pages: 5640–5643
DOI
Peer Reviewed
-