2015 Fiscal Year Annual Research Report
内在性リガンド:プロサイモシンαによる自然免疫機構制御技術開発
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25670061
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
植田 弘師 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 教授 (00145674)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 義正 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 准教授 (90280700)
松永 隼人 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 客員研究員 (20437833)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | DAMPs / 生理活性物質 / 受容体 / スクリーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
プロサイモシンαは脳損傷や飢餓ストレス時に神経細胞から放出され、ネクローシス性の神経細胞死を抑制し、脳内においては神経栄養因子等の産生を介してアポトーシスも抑制する。特に後者の機構にはミクログリアと神経細胞とのコミュニティー間の機能制御が関与する事が明らかになっているが、その一つに脳内の免疫機構としてのミクログリア機能を介する保護機構が推定できた。関連する重要な知見は網膜虚血におけるプロサイモシンαのプレコンディショニングが次に来る虚血障害を抑制するという事実で有り、その機構に自然免疫受容体TLR4とその下流のTRIF機構が関与する事を、遺伝子欠損マウスを用いて証明できた(J Neurochem 135, 1161-1177, 2015)。実際、プロサイモシンα処置の網膜を用いて遺伝子解析を行ったところ、TLR4の下流にあるTIR-domain-containing adapter-inducing interferon-β (TRIF)- interferon regulatory factor 3 (IRF3) 経路により制御されるTRIF-IRF3依存性の保護性の遺伝子発現上昇が有意に観察されたが、myeloid differentiation primary response gene 88 (MyD88)-Nuclear factor (NF)κB依存性の傷害性遺伝子の発現変化は顕著では無かった。こうした事実から, プロサイモシンαと同様なTRIF-IRF3依存性の保護性の遺伝子発現上昇を誘発させる低分子化合物を探索するためのアッセイ系の確立を行った。具体的にはHEK293細胞に分泌型アルカリホスファターゼ遺伝子をつないだIRF3応答遺伝子レポーターアッセイ系を確立、大規模スクリーニング系の確立にも成功した。
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