2014 Fiscal Year Annual Research Report
糖質コルチコイドの心プロスタノイド産生系制御とその病態生理的意義の解明
Project/Area Number |
25670124
|
Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
牛首 文隆 旭川医科大学, 医学部, 教授 (50243035)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 史章 北里大学, 医療衛生学部, 准教授 (30550545) [Withdrawn]
柏木 仁 旭川医科大学, 医学部, 助教 (60510609)
結城 幸一 旭川医科大学, 医学部, 准教授 (80302420)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 糖質コルチコイド / プロスタノイド / 心虚血再還流傷害 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、糖質コルチコイドが心臓におけるプロスタノイド産生系を活性化するという報告がある。しかし、どのタイプのプロスタノイド産生酵素が影響を受けるかなど、その詳細は不明である。一方、我々はプロスタノイドが心筋梗塞や圧負荷心肥大の病態形成において重要な役割を果たすことを見出し報告している。そこで本研究は、糖質コルチコイドの心プロスタノイド産生系制御機構の詳細を明らかにすること、また8系統の各プロスタノイド受容体欠損マウスとin vivo 疾患解析モデルを用いて糖質コルチコイドの心疾患病態形成における役割を解明することを目的とする。 糖質コルチコイドは、強力な抗炎症作用を示すが、その主要な機構の一つは炎症のメディエーターであるプロスタノイドの産生抑制と考えられている。一方、糖質コルチコイドが心臓においてプロスタノイド産生の律速酵素であるシクロオキシゲナーゼ (COX)-2の発現を増強すること、ある種のプロスタノイドの産生を増加させることが報告されている。しかし、これらの作用の病態生理的意義については不明な点が多く、当該分野の研究は遅れている。本研究では、各プロスタノイド受容体欠損マウスを用い、糖質コルチコイドのプロスタノイド産生制御を介した心疾患病態形成における役割解明を目指すところに特色がある。また本研究は、未解明な糖質コルチコイドの心疾患病態形成における役割を、プロスタノイドの関与が確立された心疾患病態モデルを用いて明らかにしようと試みるものである。 現在までに、術後一週間生存可能なマウスの副腎摘出モデルを確立した。昨年度は、in vivo での虚血再還流傷害モデルの確立を目指したが、マウスが術直後に死亡する問題があり、ランゲンドルフ還流心を用いた系を立ち上げた。
|