2014 Fiscal Year Research-status Report
デメキンをモデルとした眼球サイズを制御するメカニズムの解析
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25670144
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大森 義裕 大阪大学, たんぱく質研究所, 准教授 (90469651)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | デメキン / キンギョ / 魚類 / ゲノム解読 / 眼球 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究提案では、日本において歴史的に保存されてきたキンギョの品種(変異体)であるデメキンを用いて、眼球サイズの制御因子を同定することを試みている。同時に、これまで開発の遅れている変異体の宝庫であるキンギョをモデル生物として確立すべく、遺伝情報の整備に取り組くんでいる。キンギョは全ゲノムが解読されておらず、全ゲノム解読が行われることによりデメキン遺伝子の同定の過程がかなり簡略化されると考えられる。このことからキンギョ全ゲノム解読に向けて下準備を行ってきた。また、申請者らは、これまでに、デメキンとワキンの雑種交配を行い、その2世代目(F2)の稚魚約1500匹得ており、ゲノムサンプルの採集を完了している。昨年度は、これらのサンプルの仕分けと整理を行った。さらに、ゲノム解析に向けて共同研究の下準備と材料となるワキンキンギョの入手、並びに掛け合わせを実行している。RAPD(Random Amplified Polymorphic DNA)-PCR法により遺伝子多型を見出す方法の条件検討を進めてきた。多型をより多く示すRAPD-PCRのプライマーセットの同定を行った。その結果、高頻度で遺伝子多型を検出できるプライマーセットを同定することができた。加えて、一般のPCR法を用いて遺伝子多型を示すリピートマーカーも同定している。また、全ゲノム解読のための個体は遺伝的バックグラウンドの揃ったものを用意する必要があるが、その個体を得る為の準備を進めている。共同研究者との情報交換、ゲノム単離法の検討やシーケンスに用いる個体の検討など全ゲノムシーケンスに向けての準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度は、ゲノム解析に向けて共同研究の下準備と材料となるワキンキンギョの入手、並びに掛け合わせを実行してきた。RAPD-PCR法により遺伝子多型を見出す方法の条件検討を進めてきた。多型をより多く示すRAPD-PCRのプライマーセットの同定を行った。加えて、遺伝子多型を示すリピートマーカーを同定した。全ゲノムシーケンスに向けての準備を進めた。これまでのところ研究は概ね順調に進んでいると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
RAPD-PCRのプライマーセットを増やしていく予定である。また、共同研究により全ゲノムシーケンスに向けての準備をひきつづき進める予定である。得られた成果を専門学会で発表する予定である。
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Remarks |
研究内容に関するページ
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