2014 Fiscal Year Annual Research Report
細胞リプログラミングにおける細胞増殖の意義に関する研究
Project/Area Number |
25670146
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
鈴木 淳史 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (30415195)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 細胞 / リプログラミング / 増殖 / 再生医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞のリプログラミング技術は再生医療や創薬研究への応用が期待されているが、その機序については未だ不明な点が多い。その中でも特に、細胞のリプログラミングと増殖の関係については多くの点が未解明なままである。最近の研究で、我々はマウスの線維芽細胞にHnf4αとFoxa(Foxa1、Foxa2、Foxa3のいずれかひとつ)という肝細胞分化に関連した2種類の転写因子を導入することで、線維芽細胞を肝細胞の性質を有する細胞(iHep細胞)へと直接変化させることに成功した。これを踏まえ、本研究では、線維芽細胞からiHep細胞への誘導をモデルとし、細胞リプログラミングにおける細胞増殖の意義を明らかにすべく研究を行う。平成26年度では、線維芽細胞からiHep細胞へのリプログラミング過程にある個々の細胞について、細胞増殖のパターンを動画解析するとともに、遺伝子・タンパク質の経時的発現解析を行った。その結果、線維芽細胞にiHep細胞誘導因子を導入後、わずか48時間でiHep細胞が出現し、増殖を開始することが明らかとなった。この結果は、実際の医療応用を考えた上で、iHep細胞を短期間のうちに用意し、治療や検査に利用できる可能性を示唆している。
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Research Products
(23 results)