2014 Fiscal Year Annual Research Report
自閉症発症機構解明を志向した細胞接着因子結合タンパク質群の同定
Project/Area Number |
25670149
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
原 雄二 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60362456)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田邊 賢司 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (80423341)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 細胞接着因子 / 自閉症 / タンパク質ラベル化法 / ジストログリカン / 細胞外マトリックス |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞接着分子群の結合は、シナプス間あるいはニューロン-グリア間における直接的・機能的相互作用に深く関わり、神経活動およびその調律に必要不可欠である。細胞接着因子間の結合破綻は様々な神経疾患を惹起する。本申請では細胞接着因子様タンパク質として機能するNeurexin スーパーファミリーのうち、自閉症・癲癇・失語症等の原因因子でありながらその中枢神経系における機能が詳しく解明されていないCNTNAP2(Contactin-associated protein like-2)に着目した。 具体的には同分子細胞外ドメインを介して結合する分子群をプロテオーム解析により同定を目指し、細胞接着因子群の相互作用破綻に伴う神経疾患発症機構の解明を目指すことを目的とした。これまで通常法によりマウス脳膜可溶化画分から結合タンパク質の同定を試み、様々な条件検討を行ったものの、非特異的結合タンパク質の除去が困難であった。そこでAPEXタグを付加させることで、近傍に存在するタンパク質群の標識法開発を行った。CNTNAP2結合タンパク質同定については非常に競争が激しく、海外のグループによる網羅的解析が先行して報告がなされた。当研究で開発を行っているラベル化法は様々な分子に応用可能であることから、当初の計画に追加して神経筋疾患の原因遺伝子の一つであるストア作動性カルシウムチャネル群の結合タンパク質同定を進行させている。また、同チャネル遺伝子変異による神経筋疾患発症メカニズム解明に貢献した。 また、CNTNAP2には細胞外マトリックス特有のモチーフであるラミニン球状ドメインが存在する。同モチーフは膜たんぱく質ジストログリカンとの結合に必須であり、特にジストログリカン上の糖鎖修飾が重要である。本研究と並行させてジストログリカンの翻訳後修飾機構の解明に貢献した。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Dominant mutations in ORAI1 cause tubular aggregate myopathy with hypocalcemia via constitutive activation of store-operated Ca2+ channels.2015
Author(s)
1)Endo Y, *Noguchi S, Hara Y, Hayashi YK, Motomura K, Miyatake S, Murakami N, Tanaka S, Yamashita S, Kizu R, Bamba M, Goto YI, Matsumoto N, Nonaka I, Nishino I.
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Journal Title
Hum Mol Genet.
Volume: 24
Pages: 637-648
DOI
Peer Reviewed
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