2013 Fiscal Year Research-status Report
肺がん転移に関与するシアリルルイス抗原キャリアータンパク質の同定と診断法の開発
Project/Area Number |
25670166
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
本家 孝一 高知大学, 教育研究部医療学系, 教授 (80190263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
姜 松林 高知大学, 学内共同利用施設等, 助教 (80598540)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 糖鎖 / シアリルルイスX / スルホルイスX / 肺腺がん / 血行性転移 |
Research Abstract |
大量培養したヒト肺腺がん細胞ABC-1から膜タンパク質を可溶化し、WGAレクチンアフィニティークロマトグラフィー、シアリルルイス抗原に対する抗体を固相化したイムノアフィニティークロマトグラフィー、MonoQイオン交換クロマトグラフィーに順次かけてシシアリルルイスX抗原キャリアータンパク質を精製した。精製タンパク質をSDS-PAGEにかけ、分子量190 kDaの部位のゲルを切り出し、トリプシンでゲル内消化を行った後、抽出したペプチド断片をnanoLC-MALDI-TOF/TOF質量分析装置にかけ、タンパク質を同定した。 Gal3ST-2導入細胞の膜タンパク質抽出液を、同定したタンパク質に対する抗体を用いて吸収実験を行い、分子量170 kDaのスルホルイスX抗原キャリアータンパク質が親細胞ABC-1のシアリルルイスX抗原キャリアータンパク質と同じタンパク質であることを確認した。 siRNAテクノロジーを用いてABC-1細胞における190 kDaタンパク質の発現をノックダウンして、細胞表面におけるシアリルルイスX抗原の発現変化をフローサイトメトリーで調べたが変化がみられなかった。このことから細胞表面のシアリルルイスX抗原キャリアータンパク質は別のタンパク質であることが示された。このため、抗シアリルルイスX抗体で認識される分子量250 kDa以上の高分子量タンパク質が目的のタンパク質である可能性が考えられたので、これを精製して質量分析装置で同定した。 この高分子量タンパク質のペプチド部分に対する抗体は、抗シアリルルイスX抗体と同様に細胞表面を染色するので、このタンパク質が目的タンパク質である可能性が高い。いろいろと試みたが、これまでのところsiRNAテクノロジーでこのタンパク質をノックダウンすることに成功していない。現在CRISPRテクノロジーによるノックアウトを同時進行で試みている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度計画の目標であったシアリルルイスX抗原キャリアータンパク質の同定が完了したので。
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Strategy for Future Research Activity |
計画どおり、シアリルルイスX抗原キャリアータンパク質の血行性転移への関与を明らかにするとともに、シアリルルイスX抗原とキャリアータンパク質を同時検出するサンドイッチELISA法を開発する。
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[Journal Article] Loss of branched O-mannosyl glycans in astrocytes accelerates remyelination.2013
Author(s)
Kanekiyo K, Inamori K, Kitazume S, Sato K, Maeda J, Higuchi M, Kizuka Y, Korekane H, Matsuo I, Honke K, Taniguchi N
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Journal Title
J. Neurosci.
Volume: 33
Pages: 10037-10047
DOI
Peer Reviewed
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