2014 Fiscal Year Annual Research Report
トキソプラズマROP16を使ったES・iPS細胞未分化維持システムの開発
Project/Area Number |
25670201
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山本 雅裕 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (00444521)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ROP16 / Stat3 / ES細胞 / NFAT4 / GRA6 |
Outline of Annual Research Achievements |
ES細胞の未分化維持の人為的制御を目的として、トキソプラズマのROP16を遺伝子導入したES細胞を試みた。まずES細胞にROP16発現用レトロウイルスベクターを導入しピューロマイシン耐性となる株をLIF存在下で複数クローン選択した。次にドキシサイクリンでROP16の発現が誘導できるかどうかをウェスタンブロット法で検討し、ROP16の発現レベルが高いクローンを選別した。そしてStat3の活性化を無くすためにLIFを培養液より除き一定時間経過した後、ドキシサイクリンを添加することでStat3のリン酸化が起こるかどうかをウェスタンブロット法により検討した結果、ドキシサイクリン依存的にROP16が発現しStat3のリン酸化が確認された。次にドキシサイクリン存在下でLIF非存在下でES細胞がドキシサイクリン添加のみで未分化能を維持できるかどうかを、Nanog、ERas, Oct3/4, Sox2, Esg1, Gdf3などのES細胞特異的な遺伝子マーカーの発現を定量的RT-PCR法で、ES細胞のアルカリフォスファターゼ及びSSEA-1抗原の発現を免疫染色法で検討した結果、ROP16強制発現ES細胞におけるNanog、ERas, Oct3/4, Sox2, Esg1, Gdf3などのES細胞特異的な遺伝子マーカーの発現を定量的RT-PCR法で検出され、アルカリフォスファターゼ及びSSEA-1抗原の発現が免疫染色法で検出されたことから、未分化能を維持していることが示唆された。 さらに人為的分化制御を行う新たな原虫以来因子を同定するためにスクリーニングした結果、宿主転写因子NFAT4を強く活性化するトキソプラズマデンスグラニュール由来分子GRA6を同定した。
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Research Products
(1 results)