2014 Fiscal Year Research-status Report
双方向学習およびTBL活用を目指した電子ノートシステムの開発
Project/Area Number |
25670253
|
Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
黒田 尚宏 金沢医科大学, 医学部, 助教 (80333160)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 電子ノート / タブレットPC / 電子シラバス |
Outline of Annual Research Achievements |
業者側開発スケジュールの都合で、電子ノートシステムの開発は平成25年度末の納品となったが、一部動作に不具合が見つかり、平成26年度はその改善に想定以上の期間がかかった。その間に検証実験用のタブレットPC(iPad)の新機種(iPad Air2)が販売されたため、この機種への対応(主に解像度の対応)も重なり、システムの完成が年末頃となってしまった。26年度の講義も残り少ない状況のため、学生への検証は次年度の新学期から始めることとし、年度末に学生へ貸与する予定のiPad Air2の購入を行った。 電子ノートシステムは、本学の電子シラバスシステムと連動して動作する仕組みとなっており、各教員が電子シラバスにアップロードした教材・資料をiPad内に一括(差分)ダウンロードできる機能を備えている。本学においては第3学年から始まる臨床系のユニットにおいて、教員の電子シラバス利用が非常に多いため、検証するターゲットを第3学年に進級した学生に設定し、学年全体に研究参加の募集を行うこととした。尚、応募してきた学生が既にiPadを所有している場合は、その個人のiPadを利用してもらうこととし、iPadを所有していない学生に対してのみ貸与を行うこととした。 平成27年4月からの検証実験に備えて、今回の研究の趣旨説明書および、電子ノートシステムの操作方法マニュアル、貸与学生に対する誓約書などを作成した。学生の募集は新学期が始まる直前に行うこととし、募集には本学の「携帯ネットシステム」(研究代表者の以前の研究で構築し、その後大学全体として利用されている、大学(教員)から学生へのメール通知システム)を利用しアンケートメールを配信する予定。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究そのものはシステム開発の遅延が原因で1年延長したため、遅れていると言えるが、4月の新学期から学生への検証実験を開始する準備は整っているため、延長した平成27年度の計画に限っていえば順調に進展していると言える。 ただし、研究計画当初に想定していたTBL(Team Based Learning)での活用については、この実証実験の次の段階となるが、これに必要な機能追加の開発予算について、当初申請時の予算から交付額が減額されており、また、タブレットPC(iPad)自体の販売価格の値上げも重なり、残った予算内での業者委託は難しいと判断している。TBLでの活用については、今回の研究成果を踏まえ、改めて研究課題を申請する方向で考えたい。
|
Strategy for Future Research Activity |
4月の新学期開始前に、本学第3学年の医学部生を対象に研究参加の募集を行い、応募してきた学生にiPadおよびスタイラスペン、バッテリー装置を貸与する。ただし、既に個人でiPadを所有している学生は、個人のiPadを利用してもらう。 応募してきた学生に対し説明会を開催し、研究の趣旨の説明を行い同意を得る。また、電子ノートシステムの操作説明も行い、iPad等を貸与した学生には誓約書にもサインしてもらう予定。 研究参加学生に電子ノートシステムを自由に利用してもらい、定期的に対象学生に活用方法や頻度、不具合点などをインタビューする予定。解決可能な不具合点については改善していく。 インタビューを取りまとめた上で、その有用度について分析し、学会等で発表していく。
|
Causes of Carryover |
研究目的に必要な電子ノートシステム「スマートセッション」の機能追加の構築について25年末に納品を受けたが、一部動作に不具合が見つかり、この改善に想定以上の期間がかかった。その間に検証実験用のタブレットPC(iPad)の新機種(iPad Air2)が販売されたため、この機種への対応(解像度の対応)も重なり、更に遅延した。そのため、検証そのものを次年度の新学期に合わせることとし、未使用額が発生した。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の新学期より検証を始めた上で、その検証結果の発表を次年度中に行うこととし、未使用額はその経費に充てることとしたい。また、検証実験を行う中での当初予定外のシステム改善が発生することに備え、一部iPadの購入予定分を次年度に繰り越し、システム改善が必要であればその経費に、必要なければ追加のiPadやスタイラスペンの購入分に充てることとしたい。
|