2014 Fiscal Year Annual Research Report
混合型細胞スフェロイド化技術を駆使した高機能微小組織移植治療システムの開発
Project/Area Number |
25670257
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西川 元也 京都大学, 薬学研究科(研究院), 准教授 (40273437)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高倉 喜信 京都大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (30171432)
高橋 有己 京都大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (00547870)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 細胞治療 / スフェロイド / 幹細胞 / 移植 |
Outline of Annual Research Achievements |
人工多能性幹細胞から分化・培養された細胞を、疾患治療に利用する環境が整備されつつある。その一方で、治療目的に投与される細胞の機能や生体内運命については、その最適化が不十分である。本研究では、治療目的に投与する細胞(機能細胞)を「補助細胞」と共に混合型細胞スフェロイドとすることで、機能細胞が本来有する機能を最大限に引き出すとともに、生体投与後の機能細胞の生着率の向上・作用発現期間の延長を図る。平成25年度には、機能細胞としてインスリン分泌活性を有するマウスインスリノーマMIN6と、マウス血管内皮細胞株MAECまたはマウス線維芽細胞株NIH3T3との混合型細胞スフェロイドを作製し、補助細胞の混合によりMIN6細胞からのインスリン分泌が亢進することを見出した。平成26年度には、その詳細を解明するために混合型細胞スフェロイド中での各細胞の局在を解析した。MIN6細胞をCSFEで、補助細胞をDiIで蛍光標識し混合型細胞スフェロイドを作製したところ、MIN6/MAECスフェロイドでは両細胞が比較的混在するのに対し、MIN6/NIH3T3スフェロイドではNIH3T3細胞がスフェロイドの中心に局在し、MIN6細胞がその周囲に位置することが示された。その局在を経時的に追跡したところ、スフェロイドの形成初期にはMIN6細胞とNIH3T3細胞は分散して存在するものの、時間が経過するにつれてNIH3T3細胞が中央付近に集まってくることが見出された。この細胞移動は、直径400μm程度の比較的大きなスフェロイドで顕著であったことから、酸素分圧等のスフェロイドサイズに依存して変動する因子が混合型細胞スフェロイド内での細胞局在を決定してる可能性が示された。
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Research Products
(5 results)