2013 Fiscal Year Research-status Report
環境暴露による胆管発癌時の胆汁プロファイルとレドックス解析による早期診断への応用
Project/Area Number |
25670319
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
南山 幸子 京都府立大学, 生命環境科学研究科(系), 教授 (00362989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹村 茂一 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00322363)
岡 真優子 京都府立大学, 生命環境科学研究科(系), 准教授 (40347498)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | チオール動態 / 変異原性 |
Research Abstract |
近年、印刷会社での高率の胆管癌発生が社会問題となり、発癌部位も胆道、特に肝内胆管に多く見られることから、胆管上皮細胞が化学物質暴露により変化したと考えられる。よって、胆汁成分の変化を詳細に解析することにより、化学物質暴露による胆管上皮細胞の変異を推定しうる可能性がある。そこで、印刷会社にて校正作業等に従事歴のある患者及びそれ以外の患者の検査あるいは手術時に得られた胆汁を用いて、①胆汁中の酸化物質(脂質過酸化物など)またはチオール動態を分析した。 ②変異原性試験(umu テスト)により胆汁中の発癌性物質のスクリーニングを行った。 ①および②において患者別に違った動態を示したが、現在15検体ほどの解析のため決定的な結論にはいたっていない。これより、例数追加し、その結果を病態関連指標として用いることが可能かどうかの判定を行いたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
胆汁のチオール動態分析には、HPLCと電気化学検出器のクーロアレイを用いる。HPLCの故障によるメンテナンスやクーロアレイの不調による回復に時間がかかり、その上分析条件検討に時間が費やされたため、予定より研究が遅延した。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定は①胆管癌患者の胆汁中の酸化物質(脂質過酸化物など)またはチオール動態を分析し、対象患者の胆汁成分と比較する。②変異原性試験(umu テスト)により胆汁中の発癌性物質のスクリーニングを行う。③胆汁組成の解析および解毒酵素シトクロムP450(P450)の発癌への関与を調べる。という3項目であり、現在①、②について着手しているので例数追加し考察する。また、③の項目についても検討する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ほぼ計画通り使用できたが、やや予定より研究が遅れたため誤差が生じた。 試薬調達に使用する予定である。
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