2013 Fiscal Year Research-status Report
異なる夜間勤務体制が医師の睡眠と自律神経活動に与える影響を比較検討する研究
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25670322
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
安 炳文 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70602556)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 総一郎 滋賀医科大学, 医学部, その他 (20200157)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 産業保健 / 救急 / 当直 / 睡眠 / 夜間勤務 / 医療安全 |
Research Abstract |
当直業務は医師がもっとも負担が大きいと感じる業務の一つであり、睡眠不足の原因となっている。また、当直業務に伴う睡眠不足は医師の健康を様々に脅かす要因として注目されている。 医師の当直体制の違いが自律神経活動や当直中の睡眠、翌日の活動に与える影響について調べた研究は今までにない。本研究では、1. 当直時間帯にいつ呼ばれるか分からない状態で一晩過ごすNight call体制(以下N)と、2. 当直中に短時間ながら確実な睡眠時間が確保されているShift work体制(18:00~1:00-以下S1, 1:00~8:00-以下S2)という2つの当直体制の違いにより、当直中の夜間睡眠の質・量、自律神経活動、翌日の活動などに変化が生じるかどうかを、自覚症状および睡眠測定機器(アクチグラフィー、ポータブル脳波計)・自律神経測定機器(Holter心電図)を用いて調査することである。 本研究の特色は睡眠と自律神経活動について、自覚症状および測定機器の両者で多角的に評価しているところにある。また、本研究の結果は、今後の医師の当直勤務体制を考える上で役立つものと思われる。 平成25年度は測定期と位置づけて、23名の研修医を被験者(研究協力者)として登録し、平成25年8月1日~平成26年3月31日の間に測定を行った。23名のうち、除外基準に該当したBMI>25の2名を対象から除外した。残り21名に対し、被験者の勤務状況に合わせて、各当直勤務時間に測定を実施した。Night call体制(N)での当直、Shift work体制(S1またはS2)での当直のいずれか一方または両方の測定ができなかった6名を除外した。 平成26年度には、測定が終了した15名を解析対象(N vs S1 8ペア, N vs S2 13ペア)とし、解析を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
目標とする測定はほぼ修了し、データ解析に向けての準備が整っている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は測定済みデータの解析を主に行うとともに、学会発表、論文執筆・投稿、ホームページでの成果公表などを進めていく予定である。 また同時に追加研究として、測定方法を簡略化(アクチグラフィーのみ)したプロトコルで新たにデータ収集を開始する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究の中で、睡眠脳波解析の委託をスリープウェル社(株)と結んでいたが、その解析が4月を越えての実施となり、そのために解析費の支払いが4月移行にずれ込んでしまったため。 平成26年度については、主に解析を進めるとともに、学会発表、論文執筆・発表などを進めて行く予定であり、解析費、旅費、学会参加費などを主に計上する。 また、追加研究の実施を予定しており、そのための消耗物品購入費を計上する。
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Research Products
(1 results)