2015 Fiscal Year Annual Research Report
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25670351
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
伊藤 壽記 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任教授 (20231152)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 裕 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, その他部局等, その他 (70138098)
工藤 喬 大阪大学, 学内共同利用施設等, 教授 (10273632)
柴田 政彦 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄附講座教授 (50216016)
田中 克俊 北里大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30365176)
平井 啓 大阪大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (70294014)
中川 敦夫 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (30338149)
林 紀行 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄附講座助教 (80619510)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 統合医療 / ヨーガ療法 / 思考場療法 / 認知行動療法 / セルフケア / 大規模災害 / 補完代替医療 / 市民公開講座 |
Outline of Annual Research Achievements |
大規模災害被害者のケアを行うものに対する統合的なストレスマネジメント介入研究としてJR西日本福知山線脱線事故後被害者対策本部スタッフへの認知行動療法およびヨーガ療法、思考場療法の統合的介入を行った。 71名の被検者より同意取得が得られたが介入前の評価が得られたのは63名であった。平均年齢は49.8歳、女性は4名であった。勤務時間中の介入とインターネットでの回答であり最初の1ヶ月間のTFT後の評価が得られたのは30名、次の1ヶ月間のヨーガ療法後の評価が得られたのは17名、最後の1ヶ月の認知行動療法後の評価が得られたのは17名、その5ヶ月後のフォローアップ時に評価が得られたのが14名であった。 主要評価項目の仕事の満足度は介入後3ヶ月間、8ヶ月で有意な変化はなく、副次評価項目のストレスとの距離(p=0.006)、考え方のクセ(p=0.030)、発想の切り替え(p=0.024)、ストレス対処(p=0.003)、問題解決(p=0.015)、自分への満足(p=0.027)、5段階評価10項目の合計点(p<0.001)で有意な改善がみられた。副次評価項目の8ヶ月間で有意な変化を認めなかった。TFT、ヨーガ療法の前後では有意な改善を認めず、認知行動療法の前後で自分への満足、5段階評価10項目の合計点で有意な改善がみられた。 K6では3ヶ月間で有意な変化を認めなかった。8ヶ月間では神経過敏(p=0.019)、そわそわ(p=0.013)、気分(p=0.040)で有意な悪化、TFTの前後ではそわそわ(p=0.030)で有意な悪化が見られた。ヨーガ療法、認知行動療法では有意な変化を認めなかった。 研究結果の報告、広報のため「ネクストクライシス(来たるべき大規模災害)への備え、自助・互助・共助・公助で出来ること-生き残るのはあなた次第-」と題した市民公開講座を2016年3月6日に千里金蘭大学にて開催した。
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Research Products
(3 results)