2014 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロRNA関連遺伝子多型の網羅的解析による膵炎遺伝子異常の検討
Project/Area Number |
25670363
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
下瀬川 徹 東北大学, 大学病院, 教授 (90226275)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱田 晋 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20451560)
粂 潔 東北大学, 大学病院, 助教 (30431563)
正宗 淳 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90312579)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 膵炎 / 次世代シークエンサー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではマイクロRNA関連遺伝子多型を含めた遺伝子多型の網羅的解析の基礎的検討として、以下の解析を行った。 (1)小児例を含む160人の慢性膵炎患者末梢血あるいは口腔粘膜ぬぐい液よりゲノムDNAを抽出し、アジレント社のHaloPlex target enrichmentシステムを用いて既知の膵炎関連遺伝子や膵消化酵素、膵に高発現する蛋白、細胞内Ca関連、小胞体ストレス関連分子など膵炎との関連が想定される約70遺伝子をライブラリ化した。(2)Miseq(illumina社)を用いて解析を行い、遺伝子変異の頻度を慢性膵炎患者群及びコントロール群で比較検討した。コントロールデータとして、日本人1208名のエクソームシークエンスデータが解析されているHuman Gentic Variation Browser(HGVB)を使用した。 次世代シークエンスによる解析対象とした約70の遺伝子に713個の遺伝子異常・遺伝子多型を同定した(非同義変異・同義変異を含む)。マイクロRNA関連遺伝子多型の解析を実現するためには広範な領域の網羅的解析が必要であり、基礎実験として遺伝子に含まれるエクソン数が27個と非常に多く、従来の直接シークエンス法では解析が困難なCFTR遺伝子(嚢胞性線維症の原因遺伝子である)に着目し、以後の検討を行った。今回の解析では、CFTR遺伝子に非同義多型を10個、同義多型を6個同定し、非同義多型において健常者と比較し、慢性膵炎患者において有意に高頻度でみられる多型を同定した。
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Research Products
(1 results)