2014 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトiPS細胞由来肝幹細胞の自己複製を制御する内在性および外来性miRNAの解析
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25670373
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
紙谷 聡英 東海大学, 創造科学技術研究機構, 准教授 (30321904)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 再生医療 / ヒトiPS細胞 / 肝幹前駆細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトiPS細胞は多能性と高増殖性を持ち、再生医療の重要なソースと考えられている。我々はヒトiPS細胞をサイトカインの連続刺激および特異的表面抗原抗体を用いた分画法によって、継代培養可能で肝細胞系・胆管系への多分化能を保持した肝前駆細胞様細胞の誘導に成功している。このヒトiPS細胞由来肝前駆細胞のより詳細な性状について解析するために、細胞表面タンパク質発現の網羅的解析を行った。その結果、複数のシグナル伝達分子が発現していることを見出した。例えば、CD221(IGF1 receptor)はヒトiPS細胞由来肝前駆細胞に強く発現している一方で、そのリガンドであるIGFは肝前駆細胞の増殖を支持するフィーダー細胞に発現していることを見出した。以上の結果から、フィーダー細胞とヒトiPS細胞由来肝前駆細胞とのパラクライン的相互作用による増殖制御機構が存在することを見出した。そこで現在、肝前駆細胞およびフィーダー細胞に存在するノンコーディングRNAを解析することで、ヒト肝前駆細胞の増殖を制御する新規RNA分子の同定を目指した研究を進めている。既に我々はマウスをモデルとして、幼弱な肝前駆細胞および成熟肝細胞間でのmiRNAの網羅的発現比較を行い、DLK-Dio3クラスターなど複数のmiRNAの発が胎生肝臓由来の肝前駆細胞で特異的に発現することを見出している。そこで、これらのmiRNAがヒト肝前駆細胞の機能を制御するか検討する。
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Research Products
(1 results)