2014 Fiscal Year Research-status Report
新規臓器肥大epigenetic marker H4K20ac基礎的研究
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25670410
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
貝森 淳哉 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄附講座准教授 (70527697)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猪阪 善隆 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00379166)
高原 史郎 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄附講座教授 (70179547)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | epigenetics / gene expression / histone modification |
Outline of Annual Research Achievements |
1.抗体による免疫沈降、質量分析によるH4K20ac哺乳類細胞における存在の証明。この申請書を提出した当初は、H4K20acは酵母での存在しか世界的に証明されていなかった。そこで、大量のHela-S3細胞から、カラムを用いて大量のHistone H4を単離し、LEP及びASP-Nで切断、液体クロマトグラフィーで分離してから、質量分析装置を用いてRHR20KacVLRの分子量を正確に測定することによって、哺乳類細胞にH4K20acが存在することを証明した。 2.HAT, HDAC cDNA 発現library vectorを用いた、H4K20ac制御因子の検索。siRNAを用いて、H4aK20acを制御するHDACの探索を行い、HDAC1,HDAC3,HDAC8を同定した。 3.クロマチン免疫沈降法と次世代シーケンサーを用いた、H4K20acの発現位置の全genome網羅的解析(Chip seq)。HeLa-S3及びHuman Smooth muscle cellのCHiP-seqを行い、H4K20acが発現していない遺伝子のpromoter部位と発現している遺伝子のgene bodyに分布していることを発見した。 4.H4K20ac発現変化の疾患モデル動物での検討。このH4K20acが、臓器肥大と関係する、心肥大モデル、糖尿病性腎症腎肥大モデル、片側腎摘モデルで肥大前の臓器と比べて、H4K20acの発現の有意な上昇を認めた。この他に、angiotensin IIが過剰に産生される、ACE2 knockout mouseの胸部大動脈縮刷モデルにおける心筋にも、H4K20acの発現の有意な上昇を認めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初計画していた実験をほとんど終了して、成果を海外ジャーナルに投稿。reviseも投稿して現在結果を待っている。
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Strategy for Future Research Activity |
6.H4K20acを用いた、ゲノム診断(enhancer診断)の検討。 Chip-seqの結果によると、H4K20acのHistone修飾は、特に、発現していない遺伝子の、enhancer部位に局在している事が判明した。本研究では、リンパ球やがん細胞におけるenhancerを、DNase-seq及びFaire-seqにより、ゲノムワイドに明らかにして、H4K20acの修飾の有無で層別化することにより、病態診断に役立てる事を検討する。
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