2014 Fiscal Year Annual Research Report
次世代型経鼻噴霧ワクチンベクターを用いた乳癌の転移抑制
Project/Area Number |
25670441
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
河野 光雄 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00234097)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 琢磨 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60224515)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | hPIV2 / 乳癌 / 遺伝子免疫療法 / 腫瘍免疫 / 免疫活性化 / 細胞性免疫 / 液性免疫 / 転移 |
Outline of Annual Research Achievements |
抗腫瘍効果をもつと考えられるHER2遺伝子を搭載したhPIV2ΔMベクターの完成が遅れたため、期間内にこのベクターに関する当初の計画は実行できなかった。そこで、作製できたTh1移行のアジュバント活性をもつAg85B遺伝子を搭載したhPIV2ΔMベクターの経鼻投与による乳癌に対する抗腫瘍効果について検討した。 fat pad に乳癌細胞を移植したマウスにおいて、hPIV2ΔM/Ag85Bワクチンをhigh doseで投与したマウス群においも、ワクチンを投与しなかったマウス群と同様に、原発腫瘍が経時的に増殖し、その抗腫瘍効果は認められなかった。しかしながら、腫瘍細胞を静注した肺転移モデルマウスにおいては、該ワクチンを投与したマウス群において、ワクチンを投与しなかったマウス群と比較し、肺における結節の数が明らかに減少した。特にワクチンをhigh doseで投与したマウス群においては著しくその数が減少し、肺局所における乳癌転移抑制効果が認められた。そのメカニズムを解析するために、肺におけるサイトカインやケモカインの発現について検討した。 high doseでワクチンを投与したマウス群ではワクチンを投与しなかったマウス群と比較してIL-17、IL-2、L-12(p40)、CCL20の発現が高く、一方、CCL2、IL-18、IL-10、IP-10、 GM-CFSの発現が抑制されていた。特に、メラノーマの肺転移抑制への関与が示唆されているIL-17は約180倍の値を示した。また、乳癌の肺転移をプロモートすることが示唆されているCCL2の発現が約30倍抑制されていた。 以上の結果から、ワクチンを投与した群においてCCL2発現が著しく抑制されており、乳癌の肺転移に関与するCCL2の経路を制御することでその転移を抑えることが示唆された。また、遺伝子免疫治療用ベクターとしての機能性も確認できた。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Ribavirin inhibits human parainfluenza virus type 2 replication in vitro.2014
Author(s)
Kihira S, Uematsu J, Kawano M, Itoh A, Ookohchi A, Satoh S, Maeda Y, Sakai K, Yamamoto H, Tsurudome M, O'Brien M, Komada H.
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Journal Title
Microbiol Immunol.
Volume: 58
Pages: 628-635
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Interleukin-17 induces an atypical M2-like macrophage subpopulation that regulates intestinal inflammation.2014
Author(s)
Nishikawa K, Seo N, Torii M, Ma N, Muraoka D, Tawara I, Masuya M, Tanaka K, Takei Y, Shiku H, Katayama N, Kato T.
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Journal Title
PLoS One.
Volume: 9
Pages: e108494
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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