2013 Fiscal Year Annual Research Report
臨床検体を用いたRNAiスクリーニングによる骨髄異形成症候群進展機序の網羅的解析
Project/Area Number |
25670445
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
黒川 峰夫 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (80312320)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 骨髄異形成症候群 / 治療抵抗性 / RNAiスクリーニング / 網羅的ゲノム解析 |
Research Abstract |
骨髄異形成症候群(MDS)の病態進展・治療抵抗性の分子機序を明らかにするため、ヒトMDS臨床検体および骨髄性腫瘍細胞株を用いたRNAiスクリーニングを行った。まずヒトMDS臨床検体にレンチウィルスを用いてDECIPHER shライブラリーを遺伝子導入し、培養後に割合が増加するようなshRNAを同定しようと試みたが、有意な遺伝子は検出されなかった。そこでヒト骨髄性腫瘍細胞株に同様の方法でshライブラリーを遺伝子導入し、高リスクMDSで唯一生存期間を延長することが知られている治療薬である5-アザシチジン存在下で培養し、遺伝子導入直後、および10日間、30日間培養後の細胞からゲノムを抽出し、各shRNAコンストラクトに特異的なバーコード配列を次世代シーケンサーで検出した。各時点での比較、および薬剤非存在下での培養条件との比較により、5-アザシジチン存在下で有意に増幅するような遺伝子の同定を試みた。その機能喪失がMDSの病態進展・治療抵抗性に関わるような遺伝子として、Aキナーゼアンカー蛋白遺伝子(癌抑制遺伝子であり高メチル化による抑制が星状細胞腫や多発性骨髄腫で認められる)、細胞周期チェックポイント関連遺伝子などを抽出し得た。 現在ヒトMDS細胞株を用いてこれらの遺伝子の導入およびノックダウンを行い、MDSにおいて治療抵抗性を惹起する分子機序をin vitroでさらに詳しく解析中である。さらにこれらの遺伝子のMDSの治療抵抗性との関連性を臨床検体で検証するため、同一MDS症例の経時的に採取された臨床検体を用いて、これらの遺伝子の変異の検索、および全エクソンシーケンスによるclonal evolutionの解析を行っており、MDSの治療抵抗性メカニズムの解明を多方面から進めている。
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[Journal Article] Transcription factor RUNX1 promotes survival of acute myeloid leukemia cells.2013
Author(s)
Goyama S, Schibler J, Cunningham L, Zhang Y, Rao Y, Nishimoto N, Nakagawa M, Olsson A, Wunderlich M, Link KA, Mizukawa B, Grimes HL, Kurokawa M, Liu PP, Huang G, and Mulloy JC.
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Journal Title
Journal of Clinical Investigation
Volume: 123
Pages: 3876-88
DOI
Peer Reviewed
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