2015 Fiscal Year Annual Research Report
診断困難な感染症のための次世代シーケンサを用いた新規診断法の開発
Project/Area Number |
25670468
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
後藤 恭宏 宮崎大学, 医学部, 助教 (20558358)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | メタゲノム / 感染症 / 未培養 |
Outline of Annual Research Achievements |
次世代シーケンサを用いることで分離培養を必要としない新しい細菌感染症診断法の開発には、迅速化と簡便化を計った原因菌の同定を可能とする解析パイプラインの構築が重要である。次世代シーケンサMiSeqを用いて取得したDNA配列情報(リード)のうち、配列クォリティの低い箇所を丁寧にトリムした。原因菌の高感度な検出のためには、検体の由来元であるヒトゲノムを除外する必要がある。NCBI Reference Sequence Database (RefSeq)に登録されているヒトゲノムに対して、リードのマッピングを行い、マップされたリードはヒト由来であると判断し除外した。マップされなかったリードは、 RefSeqに登録されている細菌やntのデータベースを対象にしてblastn検索を行った。有意なヒットが見られた細菌種の情報をもとにして、原因菌の推定を行った。加えて、原因菌由来だと想定されるリード群から原因菌のゲノムを再構築するためのメタゲノム用アセンブラや、院内感染のような集団感染時の病原菌の伝播経路の推定を可能とする解析パイプラインなどの開発にも取り組んだ。また、血液以外の検体への応用を検討するため、感染症が疑われるホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織を用いて病原体の検出を試みた。FFPE組織から全DNAを精製した。組織あたりの全DNA精製効率が低いため、Phi29 DNAポリメラーゼを用いたMultiple strand displacement amplification法による全ゲノム増幅も検討した。その増幅したDNAを用いて、イルミナライブラリを調整し、配列取得を行った。構築したパイプラインに従い、原因菌の同定を試みた。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Genetic relatedness and virulence properties of enteropathogenic Escherichia coli strains of serotype O119:H6 expressing localized adherence or localized and aggregative adherence-like patterns on HeLa cells.2016
Author(s)
Garcia BG, Ooka T, Gotoh Y, Vieira MA, Yamamoto D, Ogura Y, Girao DM, Sampaio SC, Melo AB, Irino K, Hayashi T, Gomes TA.
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Journal Title
Int J Med Microbiol.
Volume: 306
Pages: 152-164
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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