2015 Fiscal Year Annual Research Report
プロテオミクス手法による悪性黒色腫の新規癌抗原の同定と遠隔転移の抗体治療法の開発
Project/Area Number |
25670508
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Research Institution | National Institutes of Biomedical Innovation, Health and Nutrition |
Principal Investigator |
仲 哲治 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 免疫シグナルプロジェクト, シニアプロジェクトリーダー (30303936)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 悪性黒色腫 / プロテオーム / タンパク質 / 抗体医薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
悪性黒色腫はさまざまな臓器に転移する性質を持ち、極めて予後不良な悪性腫瘍である。そのため、悪性黒色腫に対する新規治療法の開発が必要とされている。本研究では独自に開発した細胞表面膜タンパク質に対する定量的なプロテオミクス解析を悪性黒色腫に対して行うことにより、抗体医薬品開発の標的となる抗原タンパク質を同定することを目的とした。さらに、癌抗原に対するモノクローナル抗体を開発し、悪性黒色腫に対する治療効果を実証することとした。 昨年度までに研究代表者はメラノサイトと比較し、悪性黒色腫細胞株(A2058、G361、Mewo、 SK-MEL5、SK-MEL28、VMRC-MELG、WM266-4)に高発現する分子をプロテオーム解析した。その結果、悪性黒色腫に対する新規癌抗原候補分子が数種類含まれていた。その内の1つの抗原については、SK-MEL28で高発現していることをフローサイトメトリー法により確認した。本年度において、研究代表者は本癌抗原が悪性黒色腫に高発現する事を免疫組織化学染色法により明らかにした。さらに、ニワトリに免疫する事で本癌抗原に対する特異的なモノクローナル抗体を取得し、Fc領域をマウスIgG2aに改変したニワトリ・マウスキメラモノクローナル抗体を6クローン開発することに成功した。悪性黒色腫細胞株を用いてin vitroで本モノクローナル抗体による直接的な抗腫瘍効果が確認されたため、その詳細な機序について検証中であり、in vivoでの抗腫瘍効果も実施中である。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] CpG ODN potentiates the anti-tumor activity of anti-BST2 antibody.2015
Author(s)
Hiramatsu K, Serada S, Kobiyama K, Nakagawa S, Morimoto A, Matsuzaki S, Ueda Y, Fujimoto M, Yoshino K, Ishii K, Enomoto T, Kimura T, Naka T.
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Journal Title
Cancer Sci.
Volume: 106
Pages: 1474-8.
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Gene therapy with SOCS1 for gastric cancer induces G2/M arrest and has an anti-tumor effect on peritoneal carcinomatosis.2015
Author(s)
Natatsuka R, Takahashi T, Serada S, Fujimoto M, Ookawara T, Nishida T, Hara H, Nishigaki T, Harada E, Murakami T, Miyazaki, Makino T, Kurokawa Y, Yamasaki M, Miyata H, Nakajima K, Takiguchi S, Kishimoto T, Mori M, Doki Y, Naka T.
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Journal Title
Br J Cancer.
Volume: 113
Pages: 433-42.
DOI
Peer Reviewed