2014 Fiscal Year Annual Research Report
The identification of biomarker for the circadian rhythm of clock gene of the bipolar disorder
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25670518
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
芳賀 俊明 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 研究技術員 (80535625)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長田 賢一 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (20233504)
貴家 康男 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (60308450)
中野 三穂 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教 (90621574)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | サーカディアンリズム / 時計遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
睡眠-覚醒サイクルなどのサーカディアンリズムの異常によっておこる精神疾患はいくつも報告さている。中でも核となる時計遺伝子は重要とされており、申請者らはZeitgeber time 2 (ZT2)、ZT6、ZT10、ZT14、ZT18、ZT22でマウスの中枢神経系である視床下部と海馬からtotal RNAを抽出し時計遺伝子のmRNA発現量を測定した。今回調査した時計遺伝子はClock、Bmal1、Per1、Per2、Cry1、Cry2、Nr1d1である。 マウスの視床下部、海馬の時計遺伝子群は今回選択したすべての遺伝子を発現しており、さらに24時間周期のサーカディアンリズムを形成していることが解った。そこで、中枢神経系と同じく末梢組織である顎下腺でも時計遺伝子を発現しているのか測定を行った結果、顎下腺にも中枢神経系と同様で時計遺伝子を発現しており、さらにサーカディアンリズムを形成していることが解った。マウスの視床下部、海馬、顎下腺の時計遺伝子のサーカディアンリズムを比較検討した。中枢神経系の視床下部、海馬のサーカディアンリズムの振幅(最低値から最高値の倍率)は1.5~2に対し、末梢組織の顎下腺のサーカディアンリズムの振幅は著しく高くなり、特にBmal1、Nr1d1、Per2では50~100の値を示した。 このことにより、中枢神経系よりも末梢組織でサーカディアンリズムの変化をみることで疾患との相関が得られる可能性が高いと示唆された。さらに、中枢神経系での時計遺伝子の変化が末梢組織での時計遺伝子の変化と同期しているなら、ヒトにおいて測定不可能である中枢神経の時計遺伝子の変化を末梢組織で調べることによって、中枢神経系の変化が疑似的に測定することが可能となる。
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