2013 Fiscal Year Research-status Report
化学交換飽和移動MRIを用いた化学交換速度の新規定量法の開発とpHの可視化
Project/Area Number |
25670532
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村瀬 研也 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50157773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 芳親 大阪大学, 学内共同利用施設等, 教授 (00174897)
木村 敦臣 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70303972)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 化学交換飽和移動 / 核磁気共鳴 / pH / コンピュータシミュレーション / 化学交換速度 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、化学交換飽和移動(CEST: Chemical Exchange Saturation Transfer)MRIを用いた化学交換速度の新規定量法および水素イオン指数(pH)のイメージング法を開発し、本法の精度や信頼性をコンピュータシミュレーションやファントムを用いた実験によって検証することである。また、スピンロックパルスを併用した新たなCEST用パルスシーケンスを開発して、その有効性を評価することである。 本年度は、化学交換速度の新規定量法、pHのイメージング法およびそれらのソフトウェアを開発し、精度や信頼性について主としてコンピュータシミュレーションによって検討した。コンピュータシミュレーションによる検討では、まず化学交換速度、縦緩和や横緩和時間、RFパルスの周波数や強度を与えてブロッホ方程式を解き、各RFパルスの印加時間におけるバルク水の信号強度を計算した。更に、統計雑音に対する頑強性を評価するためRician分布した乱数を用いて信号強度に統計雑音を付加した。このようにして作成した信号強度から化学交換速度を定量し、仮定した値と比較することによってて提案法の精度や統計雑音に対する頑強性等を検討した。現在、これらの結果をまとめて投稿するための論文を執筆中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度に予定していた化学交換速度の定量やpHのイメージングに必要なソフトウェアは完成した。しかし、これらの精度や信頼性を評価するための実験がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度に予定していた化学交換速度の定量やpHのイメージングに必要なソフトウェアは完成したが、これらの精度や信頼性を評価するための実験がやや遅れている。研究計画を変更するほどの課題ではないため、早急に評価実験を進展させるべく努力する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度は、化学交換速度の新規定量法、pHのイメージング法およびそれらのソフトウェアを開発し、精度や信頼性について主としてコンピュータシミュレーションによって検討した。当初の予定では、ソフトウェアの開発と並行して検証のための実験も行う予定であったが、ソフトウェアの開発が予定していた以上に時間を要し、検証実験の開始が遅れ本年度の試薬等の購入分が次年度に繰り越しになったため次年度使用額が生じた。 早急に検証実験を進展させ、試薬等の実験に必要な物品の購入を行う。また、本年度は研究成果の発表を控えていたが、次年度には国際学会等での研究発表や論文発表を行う予定であり、それらの経費としても使用する計画である。
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