2014 Fiscal Year Research-status Report
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25670788
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
工藤 明 東京工業大学, 生命理工学研究科, 教授 (70178002)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 骨モデリング / 破骨細胞 / メダカ / RANKL / OPG / 骨折修復 / TGFbeta / 咽頭歯骨 |
Outline of Annual Research Achievements |
破骨細胞特異的なノックアウトメダカと骨の細胞特異的に発現するトランスジェニックメダカを駆使し、以下の項目についてin-vivo骨代謝システムについて検討した。 1.骨発生における骨モデリング機構における破骨細胞の関与をRANKLとOPGノックアウトメダカを作成し、検討した。RANKLノックアウトメダカを用いても破骨細胞が少しではあるが存在し、RANKL非依存性の破骨細胞分化の存在が明らかになった。次にOPGノックアウトメダカにおける破骨細胞の存在を検討したところ、通常破骨細胞は存在しない脊椎骨中央の周囲に破骨細胞が存在し、破骨細胞存在の特異性はOPGが制御していることが明らかになった。 2.RANKLノックアウトメダカに存在する新しい破骨因子について咽頭歯骨を用いて検討した。メダカからアブレーションによって骨芽細胞を取り除いたときにそれまで存在していた破骨細胞が急速に消滅し、骨芽細胞が分泌する新たな破骨細胞維持分子が存在することが明らかになった。 3.骨折モデルにおける骨修復において、血管から遊走してくる破骨細胞のプロジェニターの細胞分化機構について検討した。TGFbetaの阻害剤を骨折修復初期過程で処理したところ、遊走してくる破骨細胞の有意な減少が観察された。この結果、TGFbetaの下流に存在する因子が骨折初期の破骨細胞分化を制御していることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
メダカの新たな骨折モデルの作成による骨修復過程については2014年に国際生物学会誌であるDevelopmental Biologyに発表した。その結果、新たな破骨細胞分化系の存在が明らかにされ、メダカくを用いた優位性が証明された。
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Strategy for Future Research Activity |
1.RANKLノックアウトメダカとOPGノックアウトメダカの掛け合わせによって、RANKLとOPGのRANKL非依存性の破骨細胞分化がOPGによって制御されているかを検討する。 2.咽頭歯骨の破骨細胞分化の制御を検討するために、破骨細胞プロジェニターを可視化したc-fmsプロモータートランスジェニックメダカとc-fmsノックアウトメダカで検討する。
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Causes of Carryover |
ノックアウトメダカおよび骨特異的トランスジェニックメダカの確立が遅れたため、その解析が次年度にずれ込んだ。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
1.RANKLとOPGダブルノックアウトメダカの作成と解析に使用する。 2.c-fmsプロモータートランスジェニックメダカおよびc-fmsノックアウトメダカの作成と解析に使用する。
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Research Products
(6 results)