2014 Fiscal Year Research-status Report
健康食品と既存の医薬品併用による骨代謝改善の可能性
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25670815
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
魚島 勝美 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50213400)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 骨代謝 / 健康食品 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は健康食品(ローヤルゼリー及び黒酢アミノ酸成分)による骨粗鬆症予防効果を検証するために、より臨床的な使用法を踏まえ、食品を投与した後に骨粗鬆症を発症させる骨粗鬆症予防モデル動物を用いて実験を行った。4週齢雌性SDラット(各群16匹)にローヤルゼリー(1.0%、0.5%)、黒酢アミノ酸成分(0.5%、0.25%)を含有する飼料、またはコントロール飼料にて8週間飼育した後、深麻酔下(8%抱水クロラール)にて両側卵巣摘出術(OVX)を行った。OVXを行った時点を0週とし、0、2、4、8週後にラットを安楽死させ、大腿骨におけるmicro-CT解析、組織標本の作製を行い、腓骨では3点曲げ試験による破断強度の測定を行った。OVXによる大腿骨遠心端海綿骨の減少は4週から顕著となり、8週では約50%の減少を認めた。しかしながらローヤルゼリーまたは黒酢アミノ酸成分含有飼料による骨量への影響は認められなかった。さらに3点曲げ試験の結果においてもローヤルゼリーまたは黒酢アミノ酸成分による破断強度への影響は認められなかった。これまでの研究成果においてOVX後にローヤルゼリーを投与した実験条件では骨基質中有のコラーゲンクロスリンクに影響が見られていたことから、今後は骨基質中の生化学的解析、ならびに骨芽細胞初代細胞を用いた細胞培養系における解析を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
骨粗鬆症予防モデル動物における組織学的解析および破断強度試験は順調に進んでいるが、生化学的解析および細胞培養系の実験については実験を継続中である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はこれまでに得られた動物実験の結果をより詳細に検討するために、培養細胞系を用いて、ローヤルゼリーや黒酢アミノ酸成分が骨芽細胞初代細胞に及ぼす影響を遺伝子発現解析等の手法により解析する。
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Causes of Carryover |
予算に計上している細胞培養系の実験を本格的には開始しておらず、解析に必要な試薬の一部しか購入していないためと思われる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
H27年度の予算に合わせて細胞培養系に必要な試薬の購入を行い、より積極的に研究の遂行を行なう予定である。
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