2013 Fiscal Year Research-status Report
変動磁場を用いた新たな細胞・組織の凍結保存方法の開発
Project/Area Number |
25670837
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
各務 秀明 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (80242866)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相良 洋 東京大学, 医科学研究所, 助教 (50145041)
李 憲起 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (60350831)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 凍結保存法 / 凍結生物学 / 細胞 / 再生医療 / 組織 |
Research Abstract |
再生医療の普及には、細胞を遠方まで輸送する技術が重要である。しかしながら、細胞は輸送中の温度変化や振動、あるいは栄養供給の不足によりダメージを受けるため、現在の技術では高い生存率を保ったままでの長時間輸送は困難である。この問題を解決するためには凍結状態での輸送が望ましいが、凍結には細胞毒性のある凍結保護剤の使用が必須であるため、解凍後ただちに細胞を投与することはできない。近年、変動磁場を用いる新たな凍結方法が開発され、食品などで実用化されている。本研究では、この変動磁場による凍結法の原理をさらに進め、誘導電流制御による新たな細胞凍結技術の開発を行う。細胞の生存率を変動磁場によって向上させる検討は再現性をもって可能であった。変動磁場以外に、組織に交流と直流を同時に印加することで、凍結融解後の組織破壊が軽減されることが報告されている。この方法を組織に適応するために、専用の装置を開発し、さらに無菌的に保管が可能な導電性の袋を用いた実験を行なった。交流と直流の電圧を変化させ、さらに電流を凍結後期にOFFにした場合の細胞の生存率について検討を行なった。電圧上昇させると、細胞の生存率は低下した。また、一定の電圧において20%程度の生存率の増加が認められた。しかしながら、変動磁場による凍結と比較して安定した生存率の向上は得られなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験に必要な手技に習熟しており、予定した研究はスムーズに実行することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は凍結された細胞の電子顕微鏡による組織学的検討や、電流を使用した凍結などを通じて、さらに生存率を高めるための検討を行なっていく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2013年度予算として1,798円が次年度へ繰り越しとなっているが、この残額で試薬等の購入が困難であったためである。 次年度予算と一括とすることで、必要物品の購入に充てることが可能である。
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[Journal Article] GDFs promote tenogenic characteristics on human periodontal ligament-derived cells in culture at late passages.2013
Author(s)
Xia D, Sumita Y, Liu Y, Tai Y, Wang J, Uehara M, Agata H, Kagami H, Fan Z, Asahina I, Wang S, Tran SD.
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Journal Title
Growth Factors.
Volume: 31
Pages: 165-173
DOI
Peer Reviewed
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