2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25670861
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
浜川 裕之 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20127905)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中城 公一 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90314880)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 口腔癌 / microRNA / 先制医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔扁平上皮癌の早期発見や再発のモニタリングに有用なバイオマーカーは未だ同定には至っていない。microRNA (miRNA) は約 22 塩基対の 2 本鎖 RNA であり、標的 mRNA に結合することによりその蛋白翻訳を阻害する。近年、miRNA は体液中に安定な状態で存在し、その検出が可能であることから、種々の悪性腫瘍において有用なバイオマーカーとなることが報告されている。そこで、本研究では口腔扁平上皮癌患者の体液中において特異的に存在量が変動する miRNA の同定を試みた。口腔扁平上皮癌患者と健常者の唾液および血清 0.2 ml より miRNA を抽出精製し、マイクロアレイを用いた網羅的発現解析を行った。次に、有意な発現変動を認めた miRNA についてリアルタイム定量化 RT-PCR (qRT-PCR) 法による発現定量解析を行った。さらに、上記両法において明らかな発現変動が認められた miRNA については、ヒト口腔癌細胞の増殖に対する効果を WST-8 assay にて評価した。マイクロアレイ解析の結果、健常者と比較して口腔扁平上皮癌患者の唾液では、20 種類の miRNA の存在量が低下していた。一方、血清では 2 種類の存在量が上昇し、12 種類の存在量が低下していた。つづいて、qRT-PCR 法では血清中の let-7b/c、miR-17、miR-23a/b、miR-24、miR-25、miR-26a、miR-122a、miR-191 の存在量が口腔扁平上皮癌患者において有意に低下していた。 その中でも miR-26a はヒト口腔癌細胞に対して増殖抑制効果を有していた。以上の結果より、口腔扁平上皮癌患者において血清中の特定の miRNA がバイオマーカーおよび先制医療のツールとして有用である可能性が示唆された。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] Prognostic significance of interleukin-8 and CD163-positive cell-infiltration in tumor tissues in patients with oral squamous cell carcinoma2014
Author(s)
1.Fujita Y, Okamoto M, Goda H, Tano T, Nakashiro K, Sugita A, Fujita T, Koido S, Homma S, Kawakami Y, Hamakawa H
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Journal Title
PLoS One
Volume: 9
Pages: e110378
DOI
Peer Reviewed / Open Access