2014 Fiscal Year Annual Research Report
咀嚼が上部消化器の機能に及ぼす影響に関する臨床研究
Project/Area Number |
25670896
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
安細 敏弘 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (80244789)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
邵 仁浩 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (10285463)
粟野 秀慈 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (20301442)
吉田 明弘 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (20364151)
高田 豊 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (40163208)
園木 一男 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (50316155)
高橋 徹 福岡女子大学, 人間・環境学研究科(研究院), 准教授 (80324292)
巴 美樹 九州女子大学, 家政学部, 教授 (60596584)
三浦 公志郎 九州女子大学, 家政学部, 教授 (30284243)
濱嵜 朋子 九州女子大学, 家政学部, 准教授 (60316156)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 咀嚼 / 代謝機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、我々がこれまで行ってきた高齢者を対象とした追跡調査研究の成果のうち、咀嚼機能が高い者は全身的な健康状態も良好であるという知見を踏まえて、咀嚼機能と栄養摂取ならびに上部消化器系の機能との関連性について疫学的手法を用いて調べることを目的としている。そこで最終年度である平成26年度は、市内にある介護療養型施設に在籍している高齢者18名(男性3名、女性15名、平均年齢85.5歳)を対象として口腔診査に加えて咀嚼機能評価、身長、体重、体脂肪、HDS-R(長谷川式知能評価スケール)、MNA、生活習慣、食欲、食習慣、血液検査(総コレステロール、アルブミン、アディポネクチン、血糖、TNF-α、オステオカルシン、カルニチンなど)について調査を行った。調査は2ヶ月間行い、その間、咀嚼回数を意識するように指導した。咀嚼機能評価として山本式咀嚼能力能率判定表を用いた。その結果、噛める食品数と有意な相関関係がみられたのは、総コレステロール(r = 0.55)および総カルニチン(r = 0.73)であった。一方、歯の数との間には有意な関連性はみられなかった。さらに2ヶ月間における咀嚼機能の改善と、総コレステロール値との間に有意な関連があることがわかった(総カルニチン値との間にも有意ではないが増加する傾向がみられた)。今後、詳細な検討をしていく予定である。
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