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2014 Fiscal Year Research-status Report

人工脂質、プロタミンから合成した抗菌性複合体による口腔細菌抑制と口腔ケア向上

Research Project

Project/Area Number 25670901
Research InstitutionFukuoka College of Health Sciences

Principal Investigator

井上 勇介  福岡医療短期大学, その他部局等, 教授 (20105688)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywords医療・福祉 / 歯学 / 微生物 / 抗菌性 / 口腔ケア
Outline of Annual Research Achievements

1)25年度に合成したL-Alanine decyl ester p-toluene sulfonic acid salt(C12-L-Alaと略す)とアルギン酸、ヒアルロン酸、カルボキシメチルセルロースと反応させた複合体(C12-L-Ala/arg、C12-L-Ala/hya、C12-L-Ala/CMC)を1日、7日、30日蒸留水中および人口唾液中に浸漬し、浸漬後の抗菌性と浸漬液の抗菌性を検討した。また、プロタミンとアルギン酸、ヒアルロン酸、カルボキシメチルセルロースとを反応させた複合体(Pro/arg、Pro/hya、Pro/CMC)についても同様に検討した。C12-L-Ala/arg、C12-L-Ala/hya、C12-L-Ala/CMCは人口唾液中では30日後には溶解消失していた。Pro/arg、Pro/hya、Pro/CMCのいずれも水中30日後、人口唾液中30日後にも抗菌性を示した。C12-L-Alaを用いた複合体は、7日後でも抗菌性の低下が早い傾向が見られ、また、人口唾液中の方が抗菌性の低下が早い傾向が見られた。
2)義歯安定剤成分として知られるカルボキシメチルセルロース、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体塩に白色ワセリン、流動パラフィンを添加して義歯安定剤を試作した。複合体はそれらの成分には溶解せず、試作した義歯安定剤に複合体を添加して実験を行った。また、歯磨剤の基本組成(リン酸水素カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、プロピレングリコール、アルギン酸 ナトリウム等)を基に歯磨剤を試作した。複合体はそれらの成分には溶解せず、試作した歯磨剤に複合体を添加して実験を行った。抗菌性は複合体を10wt%以上添加しないと認められず、水中、人口唾液中で1日後では抗菌性は認められた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初、試作義歯安定剤、歯磨剤の構成成分中にに合成した複合体を溶解できると考えてたいたが、現在の所までは溶解はできず、添加配合している。溶解方法を再検討中である。

Strategy for Future Research Activity

1)複合体とメタクリレートモノマーとの相溶性の検討を行う。
メタクリレートモノマーには、歯科で汎用されるメチルメタクリレート、2ヒドロキシエチルメタクリレートを 選択して相溶性を検討し、溶解性が認められた複合体について最大溶解率を測定する。
2)抗菌・抗真菌性の義歯床用レジン、リベース材の検討 メチルメタクリレート、2ヒドロキシエチルメタクリレートに相溶性が認められた複合体をを各々メチルメタクリレート、2ヒドロキシエチルメタクリレートに溶解させて重合させ、重合体の観察を行う。また、重合状態が複合体無添加モノマーの重合体と類似していれば、重合体の抗菌・抗真菌性および徐放性の検討を行う。また、曲げ強さの測定により機械的性質に ついての検討を行う。
3)以上の検討結果より人工脂質/アニオン性高分子およびプロタミン/アニオン性高分子複合体の総合評価を行 う。

Causes of Carryover

使用予定であった旅費(老年歯科医学会、日本歯科理工学会)を使用しなかったため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

次年度は学会参加およびプロタミン提供のニチロ中央研究所への研究打合せ旅費を使用する。
物品費(試薬、マイクロプレート、培地、抗菌・抗真菌試験用器具)に使用する。

URL: 

Published: 2016-05-27  

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