2015 Fiscal Year Annual Research Report
ネットワーク分析によるインシデントレポートの記述データの可視化と妥当性の検討
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25670910
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
牧本 清子 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80262559)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
周藤 俊治 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (30420748)
遠藤 淑美 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50279832)
山川 みやえ 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80403012)
矢山 壮 京都学園大学, 公私立大学の部局等, 講師 (30584552)
谷本 千恵 石川県立看護大学, 看護学部, 准教授 (10336604)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | インシデントデータ / 転倒 / 誤薬 / 異食 / 誤嚥 / 暴力 / 離院 / 自殺企図 |
Outline of Annual Research Achievements |
T病院における12年間のインシデントデータをインシデントの種類別に分析し、国際学会での発表を3件行い、英語論文の国際誌への投稿を1篇行なった。全体の傾向として、紙ベースから電子化された時点で、軽度のインシデントの報告件数が増加した、その後安全対策委員会の対策の時期と一致して経度インシデントが低下した。インシデントは、異食、誤薬、転倒、誤嚥、自殺企図、離院、患者の暴力の7つのテーマで分析を行なっている。記述統計はそれぞれ学会発表し、インシデントの記述データを質的データ解析ソフトを用いて解析している。転倒は、認知症高齢者に多かったが、65歳未満の転倒者の多くは統合失調症患者であった。統合失調患者の転倒者は薬の副作用による身体機能低下が原因と思われる転倒が多かった。異食は、認知症患者と統合失調症患者に多く、異食の内容や発生の時間帯が異なっていた。認知症患者はオムツなど食事前に異食することが多く、スタッフが発見し、口から取り出すケースが多かった。一方、統合失調患者では、タバコ、洗剤、シャンプー、液体石鹸などの異食があり、患者がスタッフに異食を報告するケースが少なからずみられた。多くは胃洗浄などの処置を行なっており、インシデントレベルが高かった。今後はさらに記述データを解析していく予定である。
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Research Products
(3 results)