2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25670911
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
片山 恵 武庫川女子大学, 看護学部, 准教授 (60295772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松澤 洋子 東都医療大学, ヒューマンケア学部, 准教授 (00333980)
片山 修 神戸市看護大学, 看護学部, 准教授 (20295778)
阿曽 洋子 武庫川女子大学, 看護学部, 教授 (80127175)
伊部 亜希 敦賀市立看護大学, 看護学部, 准教授 (80452431)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 排便姿勢 / 怒責 / 安楽性 |
Outline of Annual Research Achievements |
便秘症で排便困難な者、腹筋力が低下している高齢者、心疾患、脳血管疾患、妊婦など排便時の怒責(いきみ)負荷の軽減が必要な人々への看護援助として、効果的に怒責ができ、度責負荷を少なくして排便促通が可能となる排便姿勢を考案することを目的としている。27年度は、前年度行った実験、22-24歳の20名の女性被験者に排便姿勢の角度を4パターン変化させて模擬怒責を行ってもらい、怒責時の筋電図(腹直筋、内腹斜筋、外腹斜筋、脊柱起立筋)の測定と自律神経測定(IBI)、主観的調査の結果分析を行った。結果として筋電図は、ベースの脊柱起立筋の30度と90度の比較において有意差が認められた。(P=0.05)。測定部位別に各姿勢角度での比較を行った。いずれの部位においても角度間での有意差は認められなかった。IBIは、45度の実施前と実施中の比較において有意差が認められた(p=0.032)。また、90度の実施前と実施中の比較で有意差が認められた(p=0.018)。怒責時に発揮する筋力の大きさは、試行したいずれのトイレットスタイルでも変わらないということが明らかになった。今回の研究は、若年の健康な被験者だった為、いずれのトイレットスタイルでも有効に筋力を発揮し、負荷に対する回復力も大きかった可能性がある。今後は腹筋力が弱体化している高齢者での検証をし、効果的に筋力を発揮し身体負荷が少ないトイレットスタイルを検討していく必要がある。 さらに今年度は、排便姿勢の実態調査を250名に実施した。あと約150名ぐらいのアンケートを次年度に実施し、分析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度に予定していた高齢者への実験が、まだ遂行できていない。これは、研究代表者が4月から職場を異動したため、被験者の募集や研究フィールドの確保、倫理審査の再申請と審査などに時間がかかったことがやや遅延した要因である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の予定は以下にように計画をしている。 1.高齢者を被験者として前年度成人に行った実験を遂行する。(6月) 2.排便姿勢に関する調査を約150名に行う。(5-6月) 3.臨床へ赴き、怒責制限のある患者に対して、排便姿勢の調査を行う。(8月-10月) 4.実験や調査の結果から負担のない排便姿勢を決定し、実際の効果を調査する。(12月-1月)費用に関しては、被験者謝金、消耗品と学会参加費等に用いる予定である。
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Causes of Carryover |
今年度、高齢の被験者を雇用しての排泄姿勢角度の違いによる怒責負担と安楽性を測定する実験を予定していたが、主研究者が所属機関を異動したため、当初の被験者募集方法を再構築しなければならず、実験を次年度に繰り越したため、被験者謝金を使用しなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
1.今年度繰り越した、高齢者を対象とした排泄姿勢角度の違いによる、怒責負担と安楽性の実験の被験者謝金として使用する。 2.当初の予定であるアンケート調査の用紙代など消耗品に使用する。 3.学会発表の旅費として使用する。
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