2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of discharge support protocol for improvement of quality of psychiatric nursing.
Project/Area Number |
25670930
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Research Institution | Musashino University |
Principal Investigator |
小宮 浩美 武蔵野大学, 看護学部, 講師 (10315856)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 精神科看護 / 実践適用 / 看護管理 / ICT / ツール / アプリケーション / エンパワーメント / 実装 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、精神科ニューロングステイ患者の地域生活移行支援のためのエンパワーメントアプローチ・プロトコールの実践適用の阻害要因と促進要因について明らかにすることである。本研究は4つの段階で構成した。 まず、研究1-1)として、精神科の地域生活移行支援の先行研究およびIowaモデルの実践適用に関する知見から、地域生活移行支援のためのエンパワメントアプローチ・プロトコールの試案を作成し、タブレット上で起動するプロトコールアプリケーション(以下アプリ)ver.1を作成した。次に、研究1-2)として、精神科看護の退院調整の認定看護師4名によるエキスパートパネルを実施し、プロトコールアプリver.1の援助項目の内容妥当性を検討した。内容を修正し、プロトコールアプリver.2を作成した。そして、研究1-3)として、精神科病棟1か所で17日間試行した結果から、アプリの動作確認と内容の修正を行い、プロトコールアプリver.3を作成した。プロトコールアプリver.3は、エンパワーメントアプローチとアプリの使い方の解説動画(3分32秒)、退院準備状態アセスメント尺度(29項目)、退院援助と具体例(35項目)で構成した。 最後に、研究2として、プロトコールアプリver.3のフィージビリティ(実行可能性)スタディを行った。2つの精神科病院の5つの精神科病棟の43名の看護師を対象とした、前後比較の準実験研究を行った。フィージビリティの8つの焦点のうち、容認性、需要、実装、実用性は得られたが、適合、統合、拡張の点では課題があり、看護師の援助は増加したが、患者に対する効果は不明確であった。本プロトコールアプリは実行可能だが、インターフェースの改良が必要であった。 プロトコールの実践適用の阻害・促進要因には、プロトコール関連要因、看護師関連要因、組織関連要因が考えられ、多面的な介入の必要性が示唆された。
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