2013 Fiscal Year Research-status Report
脊髄損傷者のセルフケア行動の触覚センサーモニタリングによる褥瘡予防プログラム開発
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25670959
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所) |
Principal Investigator |
横田 陽子 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 病院(併任研究所), 看護師長 (00433194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
粕谷 陽子 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 病院(併任研究所), 看護師 (30649322)
粟生田 友子 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 病院(併任研究所), 看護部長 (50150909)
泉谷 義明 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 自立支援局自立訓練部(併任研究所), 看護師長 (80649327)
山中 京子 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 病院(併任研究所), 副看護部長 (90649328)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 脊髄損傷 / 褥瘡 |
Research Abstract |
1.研究目的及び意義 目的は、脊髄損傷者に繰り返される難治性の褥瘡形成に対する予防的セルフケアプログラムの確立を目指すことである。脊髄損傷者に向けた実用的な褥瘡発症予想スケールを提示することで、当事者にとってのリスクが的確に判断され、活用しやすい予防プログラムを実践することで、褥瘡の重症化を低減し、社会生活における生活の質を維持できることに寄与できると考える。 2.研究成果 脊髄損傷者の日常生活の中で褥瘡の発生につながりやすい行動および減圧、除圧行動に関連した先行研究について分析を行った。 脊髄損傷者の褥瘡発生頻度については20~30%程度といわれている。褥瘡の発生部位は、脊髄損傷部位や活動の度合いによって異なるが、脊髄損傷者の褥瘡の原因のうち約半数は車いす乗車に起因しており、70%以上がベッド以外で発生しているという報告も見られた。また、車いす以外のベッドマット、トイレ、畳や床などについては、褥瘡予防を意識していないことや褥瘡に関する知識不足なども原因の一つとされていることが分かった。減圧・除圧については、車いす上でクッションによる減圧を図っているもののクッションの利用方法を誤ったり、クッションがあることで除圧を行わなかったり、職場で除圧行動をすることへの抵抗があったりすることも褥瘡の発症させる要因の一つと考えられた。脊髄損傷者の車いす上での減圧・除圧方法として行われるプッシュアップについては、10秒程度のプッシュアップは有効ではないとの報告もみられており、効果的な減圧、除圧についての検討が望まれる。 現在、調査で使用する触覚センサーモニタリング装置を日常生活のどの場面で使用するのか、またその形状について、検討を行っているところであるため、今後、ヒアリングやセンサーによる調査で褥瘡の発生につながる日常生活行動を明らかにできると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成25年度は,研究の最初の段階である、脊髄損傷者の褥瘡の要因となる日常生活活動について、ベッド上、車いす、トイレ等のどこに視点を当てるのかという点で遅れが生じ、センサーマットの形状について決定をすることができなかった。その結果、センサーマットの制作を進めることができず、ヒアリングを行うことができなかった。 センサーマットの形状が決定できれば、速やかにマットを完成させ、その後の研究を進めることは可能と考えている。 以上のことから、やや遅れていると自己評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
【研究実績の概要】および【現在までの達成度】で述べたように、日常生活活動のどこに視点を当てるのかという初期の段階で遅れが生じ、初期のセンサーマットの制作の調整に時間を要しているが、今後はヒアリングを通し、センサーマットの完成と、これまでに予定していた研究計画の遂行に努めたい。 平成25年度は,当初予定より研究の遂行がやや遅れたため、センサーマットの制作やヒヤリングが行えなかった。平成25年度の遅れを取り戻し、センサーマットの制作を進め、データを収集したい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度は,当初予定より研究の遂行がやや遅れたため、センサーマットの制作やヒヤリングが行なえなかったため、センサーマットの製作費、ヒアリング、データ分析に対する謝金の支出ができなかった。 センサーマットの形状について決定し、センサーマットを制作する。また、センサーマットを使用し、ヒアリング及びデータの分析を行い、謝金を支出し、成果について対外発表を行いたいと考えている。
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