2015 Fiscal Year Annual Research Report
成人期のプラダー・ウィリィ症候群本人のQOL向上を目指したケアギバーズ教育の検討
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25670968
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
中込 さと子 山梨大学, 総合研究部, 教授 (10254484)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 美朗 関西福祉科学大学, 健康福祉学部, 講師 (40615829)
後藤 清恵 独立行政法人国立病院機構新潟病院(臨床研究部), 臨床研究部 臨床心理・遺伝カウンセリング室, 臨床心理・遺伝カウンセリング室長 (30331531)
沓脱 小枝子 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50513785)
柊中 智恵子 熊本大学, 生命科学研究部, 准教授 (60274726)
佐々木 規子 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (90315268)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | プラダー・ウィリー症候群 / 成人期 / 支援者教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
2013~2014年度は、プラダー・ウィリー症候群(以下PWS)がある成人のためのベストプラクティスガイドライン(国際PWS支援組織,2013)に基づき、国内の成人期にあるPWSの人の家族(親やきょうだい)とケアギバー(看護師、施設職員、臨床心理士等)と共に活用方法を検討し、国内の成人期にあるPWSの人々の調査を行った。2015年度は、その結果に基づき、親、支援者向けの研修会を実施した。関西および関東からの参加者があり、親、支援者は24名、PWSの成人は4名参加した。半数の参加者はPWS成人の対応に関する研修会ははじめてであった。プログラムは3つ用意した。過食行動と食への執着、行動上の問題は20代がピークであることから、1.コミュニケーション、2.環境づくり、3.栄養・運動・モチベーションとした。 1と2では、信頼関係の形成、良い行動をほめて認める、視覚的支援、約束表(行動契約)、トークンエコノミー法、環境設定、ポジティブルールを取り上げた。3では、PWSの人々の身体的特性からくる様々な欲求をコントロールする上で環境づくりが大切であることを強調した(フードセキュリティ)。エクササイズは持久力のトレーニング、力をつけるトレーニング、バランスを取るエクササイズ、協調性を高めるエクササイズを組み立て、とっておきの活動を準備してモチベーションを高め、日記やカレンダーを使って計画する環境づくりについて示した。本研究を終えて、今後は以下の4点を取り組むこととした。(1)支援者の現状に即した日本版ベストプラクティスを作成する。内容はコミュニケーション、クライシス、環境。(2)PWSの人の自立モデルをつくる、(3)本人の語りに基づく当事者研究、(4)高齢になったPWSの人の健康課題、認知の変化などの調査、(5)地域ごとの支援体制づくり
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