2014 Fiscal Year Research-status Report
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25670975
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
宮崎 史子 大分大学, 医学部, 准教授 (10315195)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | レジリエンス / 子どものレジリエンス / 慢性疾患患児 / 入院生活 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、小児期に慢性疾患で長期間の入院生活送る患児のレジリエンスの構成要素ならびに構造を明らかにし、患児が前向きに主体的に自立した生活を送るための看護実践について検討することである。 平成26年度は、Walker & Avantの手法を参考に「子どものレジリエンス」の概念分析を行った。分析の結果、「子どものレジリエンス」の属性として、『良好な他者関係つくり』『前向きな未来志向』『根気強さ』『自己肯定』『問題解決志向』『ソーシャルサポート』の6つが抽出された。先行要件には、『精神的不健康を引き起こす状況』ということが抽出され、帰結として『回復』と『適応』が抽出された。先行要件の精神的な不健康とは「強い不安」や「精神的混乱」「落ち込み」「ネガティブな心理状態」になることをいい、『精神的不健康を引き起こす状況』には、生活の中で起きる日常的な状況と非日常的な状況の2点に大別される。日常的な状況では、通常の学校生活を送る中での友人関係がうまいかないことやいじめを受けるのこと、学業成績に関すること、容姿に関することなどがあり、非日常的な状況とは不登校、転校、自分自身が病気になること、病気による入院生活や必要な検査処置をうけること、ドメスティックバイオレンスのある家庭環境での生活などがある。慢性疾患で長期間の入院生活を送る患児は、発病あるいは再発などの入院治療にいたる状況において、治療を受け入れ、日常的に行われていた社会生活を中断し、入院生活に適応していくことが求められ、前向きな健康概念である「子どものレジリエンス」は有用であることが明らかとなった。 次に、「子どものレジリエンス」の概念分析結果の活用、既存の慢性疾患の患児に関する文献、入院生活を送る患児に関する文献の検討を行い、「慢性疾患で入院中の患児のレジリエンス仮説モデル」を作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度に「子どものレジリエンス」の概念分析を終え、既存の慢性疾患の患児に関する文献、入院生活を送る患児に関する文献の検討を行い「慢性疾患で入院中の患児のレジリエンス仮説モデル」を作成でき、平成27年度にはその検証を行い、小児期に慢性疾患で長期間の入院生活送る患児のレジリエンスの構成要素ならびに構造の明確化に向けて進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は、1.作成した「慢性疾患で入院中の患児のレジリエンス仮説モデル」の検証を行うため、Yinのケーススタディリサーチ法を用いて調査計画を立案する。2.調査計画に沿って、面接調査ならびに記録物によりデータ収集を行う。面接調査の対象者は、小児(科)病棟に長期(1か月以上)にわたって入院中の思春期患児、患児の親、患児のプライマリーナースとする。3.収集したデータをパターン適合により分析する。4.「慢性疾患で入院中の患児のレジリエンス仮説モデル」の検証を行った後に、看護プログラムを検討する。5.適宜、文献による検討を行う。
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