2013 Fiscal Year Research-status Report
自閉症スペクトラム児の「感覚の過敏性」に起因した問題行動の改善に向けた基礎的研究
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25670977
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Nagano College of Nursing |
Principal Investigator |
長南 幸恵 長野県看護大学, 看護学部, 助教 (00648032)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 自閉症スペクトラム障害 / 感覚 |
Research Abstract |
本研究は、自閉症スペクトラム障害児の「感覚特性」に起因した問題行動の改善に向けた基礎的研究である。以下の3点を明らかにする事を目的として3年で行う予定である。 1)自閉症スぺクトラム障害児が起こす「逸脱行動」と自閉症スペクトラム障害児が体験している「感覚特性」との関連を明らかにする。2)自閉症スペクトラム障害児が起こす「逸脱行動」と保育者が認識する「問題行動」の構造を明らかにする。3)「問題行動」に関連している自閉症スペクトラム障害児の「感覚特性」に影響する要因を明らかにする。 平成25年度は以下の内容を行った。 1)調査に先立ち、自閉症スペクトラム障害の感覚に関する研究の進捗状況について医療領 域を中心として文献検索を行い、論文としてまとめた。文献レビューの論文は、学会誌に投稿し、査読中である。 2)本年度は、研究計画書を学内の倫理委員会に提出し、承認を得ることができた。また、その結果を受け、長野県上伊那地域の保育園に数か所にて研究依頼書を使用し、研究概要や倫理的配慮について説明を行った。1か所は研究協力していただく事が決定し、対象の選定を依頼し、対象者および対象児の保護者へも研究説明を行い、同意を得ることができた。研究協力していただける施設では、調査に先立ち対象児と顔見知りとなる準備期間として活動を行っている。また、その他の施設についても協力依頼を行い、対象児の選定を行っていただき、調査開始へ向け準備を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
H25年度は、文献検索および研究計画書の倫理委員会への提出を計画していたため、現段階では概ね計画通りに達成している。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、調査を開始し、データの収集と分析を行うことを計画している。しかし、本研究は、未就学児の質的研究であるため、対象者と児の保護者が研究趣旨についてご理解いただくための説明手続きに時間を掛け、入念に行いたいと考えている。したがって、そのことに伴いデータ収集には当初の予定より時間がかかることが予想され、期間中に収集できるデータ数にも影響を及ぼす可能性があるため、対象数を5~10例程度とする予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
概ね計画通りに使用できている。購入予定の備品の単価が計画より安価で購入できた。 次年度は、当初の計画より調査のための旅費への支出が増えると思われるため、差額分を調査旅費に使用したいと考えている。
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