2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a support program for families who have lost their children
Project/Area Number |
25670986
|
Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
益守 かづき 久留米大学, 医学部, 教授 (20238918)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 史恵 久留米大学, 医学部, 講師 (60421301)
水落 裕美 久留米大学, 医学部, 助教 (70610583)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 子ども / 家族 / ピアサポート / グリーフケア |
Outline of Annual Research Achievements |
子どもを亡くされた経験のある家族がピアサポートとしての役割を担い、看護師・医師・病棟保育士、他専門職、大学教員と連携しながら、子どもを亡くされた家族のグリーフワークを支援するためのプログラムを開発することを目的に研究に取り組んだ。 臨床心理士、大学教員は、継続的に2つのグループの家族支援に携わってきた。Aグループは10年以上前に子どもを亡くされた家族、Bグループは5年以内に子どもを亡くされた家族である。子どもを亡くされた後に、生活を再構成する過程の歩みが違うことより、支援内容や支援回数を検討した結果、Aグループは2か月毎、Bグループは1か月毎とした。Bグループのニーズに合わせながら、臨床心理士や医師・看護師による支援、Aグループが支援する内容や方法をその都度検討した。 Bグループが悲嘆のプロセスを歩む過程で、グループメンバー、臨床心理士や医師・看護師など専門職者に話を聞いてもらうことは有意義であったが、評価指標などを明確にすることが困難で、メンバーの感想にとどまっている段階である。自分自身の心の整理と生活を整えることに着目していた時期の後に、家族の悲嘆にも目を向けたりするきっかけにAグループとの交流が効果的であると考えられた。また、専門職者がグリーフケアを考えるための教材として絵本やDVDなど既存の資料の活用も検討したが、子どもを亡くす危機への活用時期など検討が不十分であった。今後の課題の一つである。 医療が高度化し、病院で亡くなる子どもをケアする体験をすることが少なくなっている現状にある。子どもを亡くされるという家族にとっても危機的状況を乗り越え、家族として生成するための支援として、ピアサポートの在り方やピアグループへの専門職者の支援方法を今後も検討していく。
|