2013 Fiscal Year Research-status Report
住民による地域高齢者見守り支援評価指標の国際的標準化に関する研究
Project/Area Number |
25671021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
河野 あゆみ 大阪市立大学, 看護学研究科, 教授 (00313255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金谷 志子 大阪市立大学, 看護学研究科, 講師 (00336611)
田高 悦子 横浜市立大学, 医学部, 教授 (30333727)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 地域高齢者 / 見守り / 住民 / 地域看護 |
Research Abstract |
本研究の目的はわが国で開発してきた住民による地域高齢者見守り支援の評価指標について、海外調査を行い、その信頼性と妥当性を検証し、国際的な標準化と発信を行うことである。なお、本研究では地域高齢者見守り支援の評価指標として、地域コミットメント尺度と地域高齢者見守り自己効力感尺度を位置づけている。 平成25年度は韓国ソウル地区の住民ボランティア335名(女性82.8%、65歳以上の者50.9%)に対して地域高齢者見守り支援の評価指標に関する自記式調質問紙査を行い、データ収集を行った。調査にあたっては、質問紙について日本語と韓国語に流ちょうな研究者とともに逆翻訳と検討を重ね、韓国語版尺度を作成した。現在第一段階の分析を終えたところである。分析対象者329名のデータに関する統計的解析の結果、地域コミットメント尺度の平均得点は17.4点、標準偏差は3.9、信頼性係数は0.68、地域高齢者見守り自己効力感尺度の平均得点は15.4点、標準偏差は4.7、信頼性係数は0.84であった。また、構成概念妥当性を検討するために、因子分析を行ったが、地域コミットメント尺度については日本人への調査結果と同様に「つきあい」と「帰属感」の因子構造がみられ、寄与率も0.57と高かった。しかし、地域高齢者見守り自己効力感尺度については、寄与率は0.60と高かったが、因子構造は日本人調査結果と異なっていた。また、韓国住民ボランティアに面接調査を実施したが、質的分析を今後行うことを予定している。 以上より、韓国における地域高齢者見守り支援の評価指標については一定の信頼性は確認できたが、構成概念妥当性についてはまだ評価できず、詳細な解析が必要と考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、韓国での調査を実施することができ、解析も順調に進み、一定の成果がみられていることから、上記の区分内容について評価を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、平成25年度に得られた韓国での調査結果と過去に実施した日本での調査結果と比較検討を行うこと、韓国住民ボランティアへの面接内容について質的分析と行うことから比較検討を行うことを予定している。また、海外での学会発表と国際誌への論文発表等を進め、指標の国際化を図る。また、米国での調査交渉を進める予定であるが、順調に進まない場合、それ以外の国での調査も検討したい。
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