2015 Fiscal Year Research-status Report
複数の遺伝要因及び環境要因の組み合わせを考慮したゲノムワイド相関解析法の開発
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25700004
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
西郷 浩人 九州工業大学, 情報工学研究院, 准教授 (90586124)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | GWAS / 特徴選択 / アイテムセットマイニング / 線形混合モデル / カーネル / モデル選択 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、ゲノムワイド相関解析(GWAS)を取り扱う。従来の方法の多くは単一の遺伝子型要因が原因で起こるというモデルのもとで開発されている。これは、要因の組み合わせを考慮すると計算量が指数関数的に増加してしまうという計算幾科学的な制約によるものである。しかしながら、種々の癌や肥満、アルツハイマー病など、多くの疾患は複数の遺伝要因と環境要因の組み合わせで起こされることが知られている。近年であれば、京都大学の山中博士が1000の遺伝子から4遺伝子を選ぶことにより通常細胞をあらゆる細胞に分化することの出来るiPS細胞に変化出来ることを示したが、これも遺伝要因の組み合わせが表現型に劇的に影響を与える例であるといえる。しかしながら、1000遺伝子から4遺伝子を選ぶ組み合わせの数は1兆通り以上あるため、機械学習や統計手法を用いた効率的な探索が必要である。以下に、2015年度において行った発表の概要を挙げる。
1)表現型が0/1で表される際の、原因となる遺伝子型要因の組み合わせの列挙。ただし、要因の数は限られているとする。(第42回SIGBIO研究会及び生命医学情報学連合大会(IIBMP2015)) 2)遺伝子型要因の数が多い時に、原因の染色体と染色体上での位置を絞り込む方法の開発。(生命医学情報学連合大会(IIBMP2015)) 3)標本間に高い遺伝的類似関係がある時に、正確に遺伝子型要因を特定する方法の開発。(生命医学情報学連合大会(IIBMP2015))
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上記2)の該当論文を投稿中であるが、担当していた修士学生の卒業もあり、追加実験の実施に困難を来している。
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Strategy for Future Research Activity |
上記1)については、競合する研究との差別が難しくなっており、方向性の転換を考えている。 上記2)については、必要な追加実験を絞り込んで論文の内容をコンパクトにする予定である。 上記3)にていては、共同研究者と議論した結果、別の方向からのアプローチと比較する予定である。
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Causes of Carryover |
国際学会への参加を予定していたが、当該論文が採択されなかった為に残額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
学会への参加費及び、論文誌投稿の費用とする予定である。
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Research Products
(8 results)