2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25700013
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 康介 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任助教 (80606682)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 認知科学 / 認知心理学 / 生き物らしさ / アニマシー |
Outline of Annual Research Achievements |
2014年度は生き物らしさ認知に関する前年度までの研究を継続するとともに、新たなプロジェクトを複数開始した。まず「知的・情的生き物らしさのマッピング」については視覚刺激を用いた実験を継続し、新奇で極めてロバストな現象として確立した。この研究成果は2014 European Conference on Visual Perceptionにて発表し、現在論文投稿中である。触覚アニマシーでは複数の実験を重ね、興味深い知見を多数得た。この研究成果は2014年多感覚研究会でデモ及びポスター発表を行い、2015 International Multisensory Research Forumで発表予定である。この他、パレイドリア現象が引き起こす視覚的検出行動や視覚的探索行動などの行動変容(The 10th Asia-Pacific Conference on Vision、Asia-Pacific Signal and Information Processing Association Annual Summit and Conference 2014、現在論文投稿中)、パレイドリア現象を用いた個人特性などの調査、不気味さと生き物らしさの関連(7th International Conference on Knowledge and Smart Technologyにて発表)、文化間比較実験など、生き物らしさ認知に関する多角的な研究プロジェクトをスタートさせることができた。 2015年2月には複数の研究者を招聘してパレイドリア研究会を行うなど、生き物らしさ認知に関する脳・工学・心理・文化人類学などの研究者ネットワークの構築が順調に進んでいる。また生き物らしさ認知に関する研究についての招待講演を行った(生理学研究所研究会・認知科学会サマースクール)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた「知的・情的生き物らしさのマッピング」については一定程度の知見を既に得ている。行動変容についても複数の効果を確認している。これらの成果については複数の論文を現在投稿中である。生き物らしさ認知の研究は本プロジェクト開始当初はマイナーであったが、脳・工学・心理・文化人類学の研究者ネットワークができつつあり、非常にオリジナリティの高い成果が期待できる状況にある。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的には現在の研究を継続することで当初の目的を達せられると考えている。当初予定していた神経基盤及び工学的応用については今後重点的に検討していく。
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Causes of Carryover |
工学応用に用いる実験デバイスとして3Dプリンタ、触覚刺激呈示装置等、予想よりも安価な製品が市販されるようになったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究スピードアップのための補助員謝金等、より良い研究成果を得るために物品として予定していた経費を効果的に使用する。
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