2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25700022
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
杉山 将 東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (90334515)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 機械学習 / 情報量 / 類似度 / ダイバージェンス / 密度差推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
機械学習による汎化能力獲得の本質は,標本間の類似度の適切な定義にある.本研究では,情報量に基づく類似度を用いた新しい機械学習の理論体系を構築し,実用的な機械学習アルゴリズムの開発を目指している. 27年度は,教師付き次元削減法,ターゲットシフト下での教師付き学習法,異ドメイン間オブジェクト適合法,オンライン密度比推定法など,情報量に関わる様々な機械学習アルゴリズムを開発した.教師付き次元削減法は,十分次元削減とよばれる統計的次元削減の枠組みのもとで導出されたアルゴリズムであり,密度微分の直接推定法を用いた手法である.ターゲットシフト下での教師付き学習法では,出力の確率分布が訓練時とテスト時で変化する状況で,出力の密度比を直接推定するアルゴリズムを開発した.異ドメイン間オブジェクト適合法は,複数の異なる種類のオブジェクトを,情報量を用いて適合させるアルゴリズムである.オンライン密度比推定法は,データが逐次的に与えられる場合に,密度比を効率よく学習していくアルゴリズムである.そして,これらのアルゴリズムを,人工データを用いた計算機シミュレーションによりその振る舞いを詳細に分析するともに,ベンチマークデータを用いた計算機実験を通して,その有効性を示した. 更に,上述した異ドメイン間オブジェクト適合法を発展させ,移動ロボットのセンサー情報と,グーグルマップ等の既存の地図を適合させるアルゴリズムを開発した.そして,このアルゴリズムを実世界の移動ロボットの自己位置推定へ応用し,従来法を大きく上回る性能が得られることを実証した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本年度は,教師付き次元削減法,ターゲットシフト下での教師付き学習法,異ドメイン間オブジェクト適合法,オンライン密度比推定法など,情報量に関わる様々な機械学習アルゴリズムを開発することに成功し,その有効性を計算機実験により実証できた.それに加え,クラウドソーシングや幾何に基づく主成分分析,クラスバランス推定など,当初の計画に入っていなかったアルゴリズムも開発することができた.更に,情報量を用いたマッチングアルゴリズムを実世界の移動ロボットの自己位置推定へ応用し,実証実験を通して,従来法を大きく上回る性能が得られることを示すこともできた.
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Strategy for Future Research Activity |
28年度は,情報量に基づく類似度を用いた新しい機械学習技術の研究を更に加速・深化させ,実用的なアルゴリズムを開発するとともに,その理論解析,実装,実験評価を網羅的に遂行する.また,最終年度である28年度後半には,本研究計画全体を総括し,人工知能・機械学習分野の更なる発展に貢献できる新しい研究課題の追求につなげていく.
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Causes of Carryover |
年度末に雇用する予定であった研究員の雇用開始時期が年度明けになったため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究員を雇用する.
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[Journal Article] Cross-domain matching with squared-loss mutual information2015
Author(s)
Yamada, M., Sigal, L., Raptis, M., Toyoda, M., Chang, Y., & Sugiyama, M.
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Journal Title
IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence
Volume: 37
Pages: 1764-1776
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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