2014 Fiscal Year Annual Research Report
感覚フィードバックと体勢感覚情報の融合による巧みな物体マニピュレーション手法
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25700028
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田原 健二 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80392033)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 多指ロボットハンド / ロバスト性 / 外界センサー / 時間遅れ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,外界センサーとして利用しているKinekt v2を用いた把持物体の位置・姿勢推定手法の精度向上,および計算コストの削減,また,ロボットハンドへの実装を行うためのネットワーク環境構築を行った.結果として,ICP手法を用いることにより,3次元物体の位置・姿勢推定がおよそ100ms以内で行えることを確認した.また,ロボット制御用PCと物体位置・姿勢推定用PCをネットワークで接続することにより,概ね100msの時間遅れで物体の位置・姿勢推定値を制御系に組むことが可能となった. また,仮想物体情報を用いた把持制御手法において,これまで利用していた仮想物体位置・姿勢情報では,指の本数が3本のみの場合に限定されていたが,制御則の構築方法を一般化することにより,3本以外の多指ハンドへの利用が可能となった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
予定していた試作ロボットハンドの納入が,発注業者の都合により遅れたため,本来予定していた物体把持実験まで行うことができなかった. しかし,遅れやノイズを含んだセンサー情報を利用したロバストな物体は時制御則の構築,および外界センサー(Kinect v2)を用いた実辞間物体位置・姿勢推定については,予定通り進捗しており,納入予定の実験機と組み合わせることにより,今後,目的の物体把持実験を実施することが可能となる予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
ICPもしくはパーティクルフィルターを用いた,外界センサーによる把持物体の実辞間位置・姿勢推定について,現在すでに研究室で有している旧タイプのロボットハンドに組み込むことで,その有効性の確認を行う. また,構築した制御手法と組み合わせ,ロバスト性の評価を行う. また,試作ロボットハンドが納入され次第,これらのセンシング手法,制御手法を組み込み,アーム部分と合わせた全システムのセットアップを行った上で,当初の目的である把持ロバスト性を評価するための実験を行う.
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Causes of Carryover |
本年度納入予定であった多指ロボットハンドの試作機が,業者の都合により来年度へ延期となったため,そのための費用が次年度使用額として生じた.来年度での納品は十分可能であり,それにより計画内での実験が可能であるため,問題ないと判断した.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
繰り越した使用額は,多指ロボットハンドの試作機についてのみであるため,本試作機製作の為の費用として利用する.
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