2015 Fiscal Year Annual Research Report
炭酸塩の微小領域安定同位体比の新展開:環境の相対変動解析から絶対変動解析への変革
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25701002
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Research Institution | Ibaraki National College of Technology |
Principal Investigator |
石村 豊穂 茨城工業高等専門学校, 物質工学科, 准教授 (80422012)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 炭酸塩 / 安定同位体比 / 有孔虫 / 耳石 / 微量分析 / MICAL / 回遊履歴 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は,有孔虫を用いた絶対環境指標の構築に向けた研究成果と共に,新たに魚類の耳石・有孔虫・岩石・海水の同位体組成に関わる複数の共同研究も開始し,国内外の需要に応えつつ研究を進めた. 耳石の研究では高精度マイクロミルシステムGeomill326を活用し,回遊経路が未知のマイワシ個体の耳石を成長段階ごとに切削・回収し,それらの安定同位体比からマイワシの回遊履歴全体を高解像度で再現できるかどうかについて検討した. 1歳魚と推定される千葉県産マイワシの耳石を成長段階ごとに詳細に切削し安定同位体比を測定した.成長輪に沿った切削は幅30マイクロメートル前後,最大深度100マイクロメートルでおこなった.回収したサンプル量はそれぞれ0.6~5.5マイクログラムであった.分析の結果,成長段階によって安定同位体組成が明瞭に変動することを確認でき,このマイワシ耳石の同位体比の変動幅から北西太平洋を回遊する群集であることが推測された.そこで回遊経路を照合したところ,黒潮から混合域,そして親潮へ移動した情報が耳石に明瞭に記録されており,実際の回遊経路とも整合性があることが示された. これらの結果から,Geomill326とMICAL3cを組み合わせた微小領域における炭酸塩の安定同位体比分析は,今後の高解像度環境解析に有効に活用できることを裏付けた.分析限界の制限要因としては,サンプリング技術の要素も大きく,今後はより正確に成長輪にそって耳石を切削すること,そして,切削深度や切削に用いるサンプルの選定について検討する必要がある.
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)
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[Journal Article] Formation and Geological Sequestration of Uranium Nanoparticles in Deep Granitic Aquifer2016
Author(s)
Suzuki, Y., Mukai, H., Ishimura, T., Yokoyama, T.D., Sakata, S., Hirata, T., Iwatsuki, T., Mizuno, T.
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Journal Title
Scientific Repports
Volume: 6
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Individual migration pathways of modern planktic foraminifers: Chamber-by-chamber assessment of stable isotopes2015
Author(s)
Takagi, H., Moriya, K., Ishimura, T., Suzuki, A., Kawahata, H., and Hirano, H.
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Journal Title
Paleontological Research
Volume: -
Pages: -
DOI
Peer Reviewed
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