2013 Fiscal Year Annual Research Report
新規な嫌気的メタン酸化脱窒微生物を用いた温室効果ガス排出抑制型脱窒プロセスの創成
Project/Area Number |
25701010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
幡本 将史 長岡技術科学大学, 工学部, 助教 (20524185)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | メタン / 排水処理 / 微生物 / 脱窒 |
Research Abstract |
メタンガスを直接利用して脱窒を行う嫌気性メタン酸化脱窒微生物を用いた脱窒プロセスの開発と、反応に関わる嫌気性メタン酸化脱窒微生物の生態解明を目的として実験を行った。嫌気性メタン脱窒細菌は増殖が遅いためいかに効率よく増殖・優占化させるかが重要である。本研究では高濃度に汚泥保持が可能で高い気液接触効率を持つDHSリアクターを用い、さらに研究室で既に集積している嫌気性メタン酸化脱窒細菌を植種源として使用し、実験をスタートした。また硝酸と亜硝酸を用いるリアクターをそれぞれ別々に運転し、処理特性や微生物解析を行った。窒素負荷の上昇は流入水量の増加と窒素成分の濃度上昇を組み合わせ、リアクターを立ち上げた。 集積に成功した嫌気性メタン酸化脱窒微生物群集は16S rRNA遺伝子およびメタン酸化遺伝子pmoAに基づいて解析を行った。その結果、硝酸・亜硝酸でそれぞれ微生物群集が異なっている事が確認できた。密閉型DHSリアクターに汚泥を植種し、嫌気性メタン脱窒細菌を用いた新規な脱窒リアクターの実験を行った。実験の結果、亜硝酸の除去率は運転開始当初から60%程度に到達し、多少変動は大きいものの、実験開始後およそ一ヶ月で除去率は80%以上に達した。またリアクター内での亜酸化窒素の濃度を調査した結果、0.2-0.3%程度の亜酸化窒素が発生している事が確認できた。これは、リアクター保持汚泥内に共存している嫌気性メタン脱窒細菌以外の脱窒菌が亜酸化窒素を放出しているものと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画に従って、嫌気性メタン脱窒リアクターの運転を開始しデータを取得した。微生物解析を行い想定通りの嫌気性メタン脱窒微生物が存在している事を確認した。安定同位体実験を行う事ができなかったが、亜酸化窒素の解析を前倒しして行ったため、研究全体としては概ね順調に進展しているものと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究実施計画に従って着実に研究を行う。また、予想通り嫌気メタン脱窒微生物の増殖が遅いため、複数のリアクターを同時平行で運転し実験を行うことで、実験が遅れぬように配慮する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究補助員の雇用が想定よりも少なくななったため。また、安定同位体実験を次年度以降に繰り越したため。 研究実施計画に従って着実に研究を行う。また、次世代シーケンサーによるより詳細な微生物群集解析を追加で計画している。そのために研究補助員も計画している。
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Research Products
(7 results)