2015 Fiscal Year Annual Research Report
相対論的単一粒子制御素子における電子軌道の観測と電磁波応答に関する研究
Project/Area Number |
25706030
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
森山 悟士 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 独立研究者 (00415324)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | グラフェン / hBN / 量子ホール効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
単一原子層のグラファイトであるグラフェンは, 特徴的な炭素原子の2次元的に広がったハニカム構造から, 電気伝導で重要なフェルミエネルギー近傍で線形なバンド構造を持ち, 有効質量が0となる特異な2次元電子系を形成する。我々は, このグラフェン上に微細な量子ドット構造を作製し, 単一電子を制御する電子素子の開発を進めている。本研究では, グラフェン上で作製した単一ディラック電子制御素子を用いて相対論的粒子の量子回路システムを開発し, その物理現象の解明と新機能性発現の可能性を探索する。 今年度は, 安定かつ高性能の素子動作を実現するにはさらに高品質なグラフェン試料が必要であるという観点から, 六方晶窒化ホウ素(hBN)原子膜をグラフェンの基板および表面保護膜とするデバイス構造を作製し, 電子輸送の評価を行った。原子層膜の重ね合わせ転写を複数回行うことにより素子を作製し, 温度5 Kでの電子輸送測定から, 150,000 cm2/Vsを超える高い移動度, さらに磁場を印可した量子ホール効果測定から, グラフェン/hBN積層構造に起因する2次元周期系の形成を示唆するHofstadter butterflyの観測に成功した。また, 微細な量子ドットの高周波応答を測定するシステムの開発を完了し, シリコンを用いた量子ドット素子で動作テストを行った。その結果, 70GHzまでの周波数領域において電子輸送のマイクロ波応答を観測できることを確認した。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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