2015 Fiscal Year Annual Research Report
大型水チェレンコフ検出器実現に向けた新型ハイブリッド光検出器の実証試験
Project/Area Number |
25707016
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西村 康宏 東京大学, 宇宙線研究所, 助教 (40648119)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 素粒子実験 / 宇宙線 / 光検出器 / ニュートリノ / 半導体検出器 / チェレンコフ検出器 / スーパーカミオカンデ / ハイパーカミオカンデ |
Outline of Annual Research Achievements |
20インチ径ハイブリッド型光検出器(HPD)を、一光電子検出が可能なまでに改良できた。 プリアンプのノイズは、20 mm径アバランシェダイオードの大面積に大きく起因しており、いかに抑えて一光電子信号が見えるかどうかが課題であった。まず、接合容量を800 pFから400 pFに減らしたアバランシェダイオードのプロセスが成功した。さらに、アバランシェダイオードを2または5分割にした上で増幅し、最後にまとめて出力し、現状ノイズを抑えられる最適な読み出しを検討した。2分割で読めば、最善の分解能が得られることが分かった。 今年度はプリアンプの開発が進んだ。入力容量の影響を受けにくいプリアンプの設計をいくつも試し、調整の末に実用的な回路を得た。プリアンプ開発の成功により、一光電子レベルの性能を初めて評価できるようになった。ノイズとなるダークカウントレートは大きく問題ないレベルに下がり、これから防水仕様として実証試験を始めるところまで到達できた。 5分割にしたアバランシェダイオードで、HPDの光入射位置による特性評価を行い、ハイパーカミオカンデで見込まれる残留磁気の中で性能を損なわずに安定して使えるかを評価した。光電子の収束位置を実測でき、おおよそ見込んだ通りの性能を確認できた。 これから数本の20インチHPDを水タンクに取り付け、実証試験を始める手前まで進んだが、最終確認のため、まずは大気中で実用性を入念に確認している。技術開発はおおよそ完遂できているため、近い内にタンクへ取り付けて長期間測定を続けることで、実証性の確認は達成できる。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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