2014 Fiscal Year Annual Research Report
巨大生体ナノポアを用いたタンパク質/DNAアプタマー複合体の一分子計測
Project/Area Number |
25708024
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
川野 竜司 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90401702)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ナノポア / 一分子計測 / 脂質二分子膜 / マイクロ加工 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、マイクロ加工技術を用い安定で再現性の良い人工細胞膜(平面脂質二分子膜)を作製し、そこにナノサイズのポアを形成する膜タンパク質を再構成し、DNAアプタマーを用いこれまで計測が困難であった3~20 nm程度のタンパク質を一分子レベルで選択的に電気計測を行うことである。これによりこれまでになかったサイズのナノポアを用いたバイオセンサとして、オンサイトでの医療診断に応用展開が見込める。 はじめにマイクロ微細加工技術を用い、100 umの穴を形成した疎水性フィルムを作製し、そこに平面脂質二分子膜を形成した。これをマイクロ加工により小型チップ化し、ハンドヘルドのパッチクランプアンプとPCに接続することにより、持ち運び可能なナノポアセンサの基盤を開発し論文として報告した。 次にこの脂質二分子膜中に、巨大サイズのナノポア形成を行った。これまでのナノポアは約1 nm付近のものしか知られておらず、それより大きな標的の計測は原理的に困難であった。そこで生体中で3 nm以上の直径を持つ膜タンパク質をあらたに再構成することを試みた。脂質膜組成や濃度など種々の条件を検討することにより、3~30 nmの膜タンパク質(パーフォリン、ストレプトリジン)の再構成に成功し、その一つのポアが形成するチャネルシグナルを電気的に計測することに成功した。これは査読付き国際会議に採択され発表を行い、現在論文を執筆中である。 更にここに標的となる水溶性タンパク質(グランザイム、直径約5 nm)を用いて一分子計測をしたところ、このタンパク質の阻害電流を得ることができた。さらに腸管毒であるエンテロトキシンとそのアプタマーを用いて選択的一タンパク計測を行っており、この結果に関しても査読付き国際会議に投稿し、また論文も執筆中である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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