2014 Fiscal Year Annual Research Report
藻類バイオマス自然エネルギー化に向けた株情報の数値集積化と必須単位操作の課題克服
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25709085
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大田 昌樹 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50455804)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 藻類 / 超臨界流体 / 抽出 / 二酸化炭素 / エタノール / バイオエネルギー / 環境 / 培養 |
Outline of Annual Research Achievements |
藻類バイオマスが自然エネルギー産業として自立するためにはLife Cycle Assessment解析にて指摘される2つの技術課題(培養・抽出)の克服は不可欠である.特に重要度が高いのは,対象株に応じた合目的的な培養技術や抽出法の開発であり,今後を見据えたうえでは国産株を中心とした株情報の数値集積化も欠かせない.本申請ではこれまで日本学術振興会特別研究員,同優秀若手研究者海外派遣事業,科研費・若手研究(B)等より得た基礎研究をもとにこれら重要課題の解決に取り組む. 申請者らがこれまでに構築した低細胞濃度環境での制御培養技術を通して,温度,白色光強度,無機炭素の解離状態,溶存酸素等の影響を個別に考慮した独立項集積型のモデルにより,各条件での実験値の良好な再現が達成されている.昨年はNannochloropsis salina株の実験点より拡張性を,多変量解析や中津複合計画などの実験計画法を用いて議論することができた.これまで取り組んできた緑藻Chlorococcum littoraleについての方法論については論文に纏めることができ,現在査読中である.今年度は,新たにBotryococcus brauniiに関する基礎研究を手がけることができた.この研究では新たにビーズミル前処理を含む液液抽出技術やマイクロバブルを用いた浮上分離の可能性を見出すことに成功した.昨年期間後半にかけて取り組んだ二酸化炭素の高圧流体を用いた並向流切換型抽出技術の開発は順調に進んでおり,一部を学会等で発表することができた.次年度に向けてはさらなる成果の取り纏めと公表が必要である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究は順当に進んでいるが,成果の公表にやや遅れがある.
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Strategy for Future Research Activity |
含水率の高い試料からの効率的な抽出法の確立が必要である.
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Causes of Carryover |
並向流切換型抽出装置の改良が予定に間に合わなかったため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度,並向流切換型抽出装置の改良に使用する予定である.
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